超簡単!ノギスの使い方・読み方の解説

部品加工の基礎

人でも仕事でも部品加工に関わる全てのものには寸法(サイズ)を測ることが必要。

寸法が分からなければ、部品加工の依頼も難しいです。

 

寸法測定で最もメジャーなツールとしては、ノギスがあります。

トップ画像に乗せているやつですね。

定規(ものさし・スケール)ではちょっと測りにくいものだって、ノギスならスムーズに測れるので、色々な部品のサイズを測る人はノギスを持っておくと良いですよ。

 

ものづくり、部品加工をするならまずはノギスが使えないと始まりませんので、ここではノギスの超簡単な使い方を解説します。

 

ノギスの測定値はアナログ的に読むタイプのものと、デジタル表記されるタイプのものがあるのですが、それぞれ一長一短あります。

これからノギスを買う場合は個人的にはアナログタイプをお勧めしたいですがその理由も合わせてここでは解説しましょう。

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ノギスの目盛りの読み方

ノギスは外幅、内幅、深さを測定することが可能。

その測定寸法は 0.05mm くらいまでです。(正確性はありません)

 

本当にキッチリと 0.01mm レベルで測定しないといけない場合は、ノギスではなくマイクロメーターを使いますけれど、ここでは割愛します。

まず、ノギスの使い方の前に目盛りの読み方がわからないと前に進めませんので、最初に目盛りの読み方から解説しますね。

 

ここでは、デジタルノギスではなくてアナログタイプのノギスで解説します。

デジタルノギスは寸法数値がデジタル表示されるので、表示された数字を読むだけです。

さて、アナログタイプのノギスの場合、なにやら目盛りが①と②の2箇所に書かれています。

ちなみに、ノギスの測定寸法の単位はミリメートル(mm)です。

センチメートルではないので注意してください。

 

①の目盛りにふってある数字がミリ寸法で、1目盛りが 1mm を意味します。

10、20、30・・・とありますね。

これはそれぞれ、10mm、20mm、30mmを指します。

 

②にある目盛りは 1目盛りが 0.05mm を指します。

これが意味わからないという人が多いのですが、後で説明するのでとりあえず今は「そうなんや」でいいです。

 

まず 1mm レベルでの寸法測定について、ノギスの口を開いた時に、②の「0」の数値の目盛りと①の数値の目盛りが一致するところがその寸法なんです。

例えば、この場合だと開いた口の幅は 約10mm ということになります。

①の 10の目盛りと②の 0の目盛りがほぼ一致しているでしょ?

なので、約10mm です。

 

ここで、約という字を数字の前につけたのは、正確には 10mm ではないからです。

よーく見るとちょっと目盛りがズレている気がしませんか?

 

微妙ですけど。

 

次は 0.1~0.05mm レベルでの測定値の読み方です。

ノギスの細かい寸法の読み方

先ほどの目盛り部分を拡大してみると、①と②の目盛りが合っているのは〇で囲った部分だったのです。

この時の寸法は約10ですけど、正確には 9.5mm となります。

 

②の 0 の目盛りが①の 9 と 10 の間にあるので、9 ~ 10mm の間の寸法だと読みます。

次に小数点以下については、②の目盛りのどの数字が①の目盛りと合っているかを見ます。

小数点以下の数字については①の目盛りの数字は関係ないので無視してください。

 

この場合だと、②の 5 の数字の目盛りが①の目盛りと合っていますね。

なので、小数点第一位は 5 となり、測定値は 9.5 になるのです。

他にも例を挙げてみます。

この場合は、①の 9 と 10 の間に②の 0 の目盛りがあり、②の 8 の目盛りが①の目盛りと合っているので測定値は 9.8mm になります。

 

もういっちょ!

この場合、①の 10 の目盛りと②の 0 の目盛りが合っているので、測定値は 10.0mm ということになります。

分かりましたか?

 

これが、小数点第一位までの読み方です。

次に、0.05mm 単位での寸法の読み方です。

 

下の画像を見てもらうと、①の 9 と 10 の目盛りの間に②の 0 の目盛りがあるのですが、②の 5 と 6 の間の目盛りが①の目盛りと合っています(矢印部分)。

これは 9.55mm を示すのですが、②の目盛りは 1目盛りが 0.05mm なんです。

なので、②の 5 と 6 の間の目盛りと①の目盛りが一致するということは、小数点以下は 0.55mm を意味するということになります。

 

とは言え、ノギスの目盛りって非常に微妙なので、測定する人によって 0.05mm の誤差なんて普通にあります。

なので、だいたいの寸法を測定するという前提で使ってください。

ノギスを使ったモノの測り方

さて、順番にノギスの使い方を紹介していきますね。

まずは、測定方法の前にノギスの開き方から。

このように、指を使ってノギスの口を開きます。

簡単ですね。

これだけです。

こうして、ノギスは 3つの部位を使って寸法測定をしますので順番に説明します。

ノギスを使った外幅の測定

何か部品の幅寸法をノギスで測りたい場合は、ノギスの口を開いて挟み、目盛りを読みます。

この場合だと、寸法は 60mm になります。

もう目盛りの読み方は大丈夫ですか?

とにかく、開いた口で挟めるものはこれで測定できます。

ノギスを使った内幅の測定

ノギスを上下ひっくり返して、先ほどから使っていた反対側を使います。

測定したい穴や内幅があれば、そこに上の画像のように差し込んで広げます。

目盛りの読み方は同じ。

この場合だと、約10mm ですね。

 

ちなみに、ネットショップの画像で間違ったノギスの使い方をして製品紹介をしているアホな例があるので別記事で紹介しておきますので見てください。

呆れます・・・

間違ったノギスの使い方の例

 

ノギスを使った高さ(深さ)の測定

ノギスは目盛りの付いている正面からみるとこんなかんじですけれども、裏返してみると。

こうなっています。

この状態でノギスの口を開いてみるとこうなります。

ノギスの下側に何か出てきたのが分かりますか?

こういう細い棒みたなものです。

これで、高さ(深さ)を測定します。

 

測定方法は、測りたい高さのところでこのようにします。

ちょっと長めに後ろの棒を出しておきます。

そして、測定したい箇所に当てて棒がどのくらいの長さで止まるかを見るのです。

出っ張った棒の長さが測定した高さ(深さ)になります。

 

目盛りは同じように読めばOK。

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買うのはデジタルノギスかアナログタイプのノギスか?

ノギスにはここで紹介しているような、アナログ式に目盛りを読むタイプと測定値がデジタル表記されるものがあります。

正解はないのですが、個人的にはアナログタイプで十分だと思います。

 

これから新しくノギスを購入しようかと思う場合、どちらがよいか?

デジタルノギスのメリットはとにかく目盛りを読む必要がないということ。

ですが、電池式であったりソーラー式であったりいずれも電源が必要となります。

 

電池式の場合は説明も不要だと思いますけど、電池が無くなれば使えません。

電池が無くなれば、アナログ的に使えばええやんと思うかもしれませんが、すごく使いにくいですし下手すりゃ目盛りが読めません。

 

ソーラー式は電池が不要なのですが、ちょっと薄暗いところや陰になっているところで使おうと思うとデジタル表示が消えます。

また、デジタルノギスにはリセットボタンがついているのですが、ノギスを開いたり閉じたりしているうちに数値がくるってきます。

 

なので、ときどきはノギスをしっかりと閉じてリセットボタンを押してあげないといけないのと、力加減で 0.01 ~ 0.1mm 単位で簡単に数値が動くので正確さはわからないですね。

上記の理由から、私は個人的にアナログタイプを常用しています。

ちなみに、ネットショップで販売されている超激安のノギスは使えるか使えないかと言われたら微妙です。

実際に私が購入して使ってみた結果も「激安のノギスは使い物になるのか検証してみた」の記事に書いています。

 

また、ノギスにはサイズ色々とありますけれど、200 ~ 300mm くらいを測定できるもので多くはカバーできるので十分でしょう。

あまり大きなノギスだと返って使いにくいかもしれません。

また、購入するメーカーは迷ったらミツトヨでOKです。

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