どうも!町工場で働く Akimaru です。
弊社では様々な金属部品加工を受注しているのですが、「どんな部品を作っているのですか?」と聞かれると非常に困るくらいに多岐にわたるジャンルの部品を扱っている町工場です。
さて、突然ですがあなたは町工場に就職することを検討しつつも、デメリットが多そうでためらっていませんか?
町工場って色々な内容のお仕事がありますけど、現場で機械を動かしたり鋼材を運んだり雑用ばかりさせられたり・・・って、まぁ色々想像することあるよね。
実際、慣れないうちは町工場での働くと結構体力使うし、1日の仕事が終わるとクタクタです。
図面を見ては難しい顔をしながら頭の上にはてなマークを浮かべている新人さんだっています。
もう脳みそフル回転しているんでしょう。
脳は使えば使うほどブドウ糖は消費しますし、それはマラソンをするに匹敵すると言われるくらいです。
1時間もするとお腹が空いて昼ごはんの事を考え出すかもしれません。
どうしてお腹が減るのかな?♪という音楽が頭を離れないかもしれません。
とにかく体の健康が資産とも言える町工場ですが、長く勤めていると、慣れが生じますしデメリットを感じることも多くなります。
でも、今更辞めても他の仕事なんてできないし頑張るかぁと思っている人もいるかもしれません。
だけど、よく考えてみてください。
町工場に限らずどんな仕事だって、メリット・デメリットはありますよ。
どんな仕事をしている誰しもが、必ず何かしらのデメリットを受け入れ、納得して仕事をしているわけです。
良いこと尽くしの仕事なんて、ほぼありません。
結局は働く人の感じ方や捉え方によるところが大きいですけど、それは頭に入れておこう。
もしも、これから町工場に就職しようかと思っているなら、そのデメリットも受け入れられないと研修期間が過ぎるころには「辞めます」って言うようになるかもしれませんので、そこんとこを共有できればと思います。
でも、ここで書いていることが全てではないので悪しからず。
町工場で働くダメダメな人にはくれぐれも感化されないこと
町工場で一生懸命に働いている人の汗はキラキラしてカッコいいです。
これは、町工場で働く私が責任を持って断言します。
日本の、世界の色々なモノを作っているんですよ!縁の下の力持ちですよ!
現場が汚いからってバカにしないでくださいね。
ただ、町工場に限ったデメリットというわけではないのですが、どうしても個人作業が中心になる傾向が強い町工場において、連係プレーが少ない程にダメダメ社員に流されてしまいやすくなるのです。
中には黄綬褒章をもらっちゃうくらいにすごい職人さんだっていますが、その陰にひっそりと、いや堂々とダメダメな人だっています。
そんな彼らの姿に惑わされて、自分もまぁいいかってなるといけません。
きっと、神様が見ています。
罰が下ります。
失敗しちゃうとかはまた別の問題であって、ダメ社員というのは例えば就労態度が悪い人を指します。
町工場で働くダメな人たちの例
真剣に図面を見ているフリをして時間稼ぎをしちゃう人もいます。
無駄にトイレに1時間くらいこもって、サボるいけない人もいます。
配達に出かけたらコンビニで雑誌の立ち読みをして時間を潰す人もいます。
頻繁に機械の使い方を間違えてクラッシュさせてしまう人もいます。
学習せぇよ!と思う。
ルーチンワークしかやりたがらない、向上心が全くない面倒くさがり屋な人もいます。
あと、小さな町工場ならではなのですが、しょうもない理由で欠勤するやつ。
「お腹痛い」「頭痛い」「歯が痛い」という痛い系の理由。
もちろん、病院に行くこともないので診断書さえも提出しないのです。
あるいは、度が過ぎると「古本を売りに行くので休みます」「親戚が亡くなったので休みます(ウソね)」「宗教の集まりがあるので休みます」
アホか。
うそやろ?!と思うような従業員がいるのは事実です。
私も度肝を抜かれるような話は実際の町工場で聞かされたことがある。
もちろん、そういう社員はクビになることが多いですけどね。
他にも色々例はあるでしょうけれど、周囲からため息をつかれるようになると人はどんどんダメになりますね。
そして、永久に昇給なんて望めない。
なのに、年齢を重ねると「もっと給料をくれ~」「パチンコ代がぁぁぁ」と叫ぶヤツだっている。
給料が低いのは、自分にも責任があることを忘れてはいけない。
あ、これらは全て風の噂によるものです。
風の噂って怖えーよ!!
あなたも気を付けてね。
くしゃみが出たら、噂されているのかもしれませんよ。
もしも、あなたが将来就職した町工場にダメだなあの人と思ってしまうような人たちが多い場合は、即刻職場を変えた方が後々のことを考えるとよいかもしれません。
もちろん、そういう会社を選ばないように工場の転職サイトはしっかりと吟味しておくべきです。
これ大事。
町工場に就職して慣れた頃にケガをする
どんな仕事でも同じですけど、人は慣れた頃に横着になって失敗をしでかす生き物です。
町工場でも「あっ!!」って誰かが声に出したら、その人は何かに失敗したなと思ってよい。
まぁ、失敗は仕方がないとしても、町工場で被るデメリットには怪我がついてくるということ。
町工場はものづくりの聖地です。
機械がいっぱいあります。
機械があるということは、身の危険もいっぱいあるということです。
油断をするとすぐにでも死ねます怪我します。
いや、ダメダメ。
とにかく、気持ちの緩みが大事故につながるので、その辺りはしっかりと指導されるでしょう。
町工場で起こる怪我のパターン例 ~☆レベル1~
鋼材で指に切り傷を負う。
金属はとにかく固い。
角張っているところは、もはや刃物です。
素手で触って手を滑らせたらパクっと切れます。
私もどんなけ手を切ったことか。。。
軍手をすりゃええやんと思うのだけれど、軍手をはめていると作業がしにくい場合もあるんだな。
だから、とにかく気を付けて。
そして、切れることに慣れて。
人の体はどんなにカッチカチに鍛え上げても、金属の固さにはかないません。
金属ブロックに本気でグーパンすると骨折してしまいます。
町工場で起こる怪我のパターン例 ~☆☆レベル2~
重い物を持って腰をいわす。
金属は重い。
小さな部品だって、数がまとまれば超重いです。
歳をとると、重さに抵抗しないので迷わずクレーンを使うか若者をこき使うのですが、若いうちは頑張っちゃいます。
よいしょと重い物でも持ち上げて運んでしまいます。
でも、年齢を重ねるとその時のツケはやってくる。
その時は「さすが!」「若いね!」「スゲー!」って周囲から言われて上機嫌になるかもしれませんが、一回腰をいわすと、もう爆弾を抱えてしまうようなもの。
コルセットとお友達になる時がやってくるかもしれません。
これが必需品になると仕事どころやありません。
そして、何故か町工場のオジサマたちの間では、腰をいわした伝説があちらこちらで聞けて、なおかつ昔の武勇伝もオマケで話してくれる人もいます。
ちょっと面倒くさい。
町工場で起こる怪我のパターン例 ~☆☆☆レベル3~
骨折。
色々な骨折パターンはあります。
鋼材を落として足の指を骨折とか。
町工場での作業時には、一応、安全靴というつま先に鉄カバーが入った靴を履くのですが、運悪く鉄カバー以外のところに鋼材を落とすとかもあります。
あるいは、鋼材と鋼材の間に指を挟むとか。
イライラして鋼材にグーパンチするとか。
クレーンのフックに気付かず頭をぶつけるとか。
色々あります。
骨折すると、作業は超ロスすることは避けられない。
町工場で起こる怪我のパターン例 ~☆☆☆☆レベル4~
加工機械で怪我をする
これは怪我というよりも、事故です。
最悪、死にます。
死ななくても、指が吹っ飛んだりもします。
切り傷というレベルじゃなく、本気で指が無くなります。
ほとんどは不注意によるもの。
工作機械で回転している刃物に軍手をはめた手を近づけてしまったり、衣服を接触させてしまったり。
もちろん、巻き込まれて大変なことになるでしょう。
機械のパワーは想像するよりもかなり強いです。
何たって金属を削る機械ですから。
昔も今もプレス屋さんでは、指をプレスに挟んで失くしてしまう方は後を絶たないと聞きます。
安全装置が付いた最新の機械も増えてはいますが、昔ながらの町工場ではそんな最新設備を導入していないことも多いです。
それに、加工機械は長いものだと30年、40年と使いますから、それだけ年季の入った古い機械も現役の町工場は多い。
ただ一言申し上げるとすれば、普通に教えてもらった作業方法、機械の操作方法を遵守しているかぎり大きな怪我をすることはありません。
ほとんどこうした恐ろしい怪我をする人は、言いつけを守らなかったり、ちゃんと基本的な安全操作方法、作業方法について聞いていないかに限られてきます。
町工場は怖いなぁと思わせといてなんですが、大丈夫です。
何たって、町工場で働く私が言うのだから間違いない。
町工場での安全確保は自分で気を付けることが第一ですからね。
体に町工場のニオイが染み付いてしまう
もう一つ町工場で働くことのデメリットはニオイです。
これがデメリットと言えるかどうかは、ひとそれぞれですが一応書いておこう。
長く町工場で工業用油とか、鉄くずに囲まれた中で作業をしていると、どうしても体にニオイが染み付いてしまうようです。
自分ではほとんど気が付きません。
でも、家族や恋人、友人に指摘されて気づくことがある。
私も、最初に町工場で働き始めてから数カ月経った頃に、妹から「お父さんと同じ匂いがする」って言われました。
まったく自分では気づきませんでした。
でも、言われてみればそうなのかも。
嫁からは鉄のニオイがすると1度だけ言われた。
もう、アイアンマンとして生きていきます(笑)
でも、家族も友人もそのニオイ自体に嫌悪感は全くないと言ってくれるので、私は気にしませんけどね。
工場の匂いを嫌って香水をつけている方も町工場には少数いらっしゃいますが、私からしてみればオシャレよね~と思う。
そのあたりの体臭管理はご自身でお願いしますね。
手の皮がごつく、黒くなる
毎日、工業用油に触れたり、金属をこねくり回しているので当たり前ですけど、手が黒くなってきます。
オフィスでペンくらいしか持たないというホワイトカラーの方と比べると、明らかに色が違うと実感できます。
そして、怪我をしたり金属という重い物を持ったりすることで、手の皮がごつくなります。
これはデメリットかどうかはわかりませんが、町工場のおじさんの手になるんですよ。
逆に綺麗な手指をしていると、仕事サボっているな!と言われるかもしれません。
ここまで、様々な町工場に就職した時に感じるかもしれないデメリットを挙げてみた。
これ以外にも細かい点でデメリットと感じることはあるかもしれないが、それは千差万別であろうこと。
あくまで大きなデメリットは上記の通りです。
それでも、自分には町工場しかない!と思うのであれば是非とも日本のものづくりを支えるためにも、町工場に就職してください。
そこにあなたの明るい未来が待っているかもしれません。
町工場で働くための工場探しについて
町工場に就職しよう!転職しよう!と心に決めたとしても、実は町工場で働く場合には大きく4つの就労形態があるので、そこからまずは選ばないといけません。
今は町工場の就職事情も少しずつ変わっているので参考にしてみてください。
ここまで書いた町工場に就職した時のデメリット以外に給与が安いというデメリットはないのか?と指摘されそうだが、これは一概に言えません。
もちろん、安い賃金しか払ってくれないところもあるけれど、逆にそこそこの給料が支給される町工場だってある。
残業はあるのか?ボーナスはどれくらい出るのか?福利厚生があるのか?などなど会社によってバラバラ。
町工場で働く私からしてみれば、雇われの美容師やアパレルショップ店員の方がよっぽど薄給だと思うのです。
なので、給料だけが若者の町工場離れを益々進行させているとは考えにくい。
純粋にものづくり離れが進んでいるような気がしてならないのです。
最後はちょっと悲観的になりましたが、それでも町工場には良いところが沢山あります。
是非、あなたの力を町工場に貸してもらえると有り難いですね。