高精度の穴加工をができるドリルリーマとは?

部品加工の基礎

部品加工ではしばしばH7公差の穴加工などがあり、「面倒だなぁ」と思うことが多い人もいるのではないでしょうか?

 

高精度の穴を加工する方法で、最もメジャーなのがリーマ加工です。

それ以上に精度が必要なものだと放電加工などに頼ったりもしますが、やはり、リーマ加工は多いですね。

 

しかし、リーマ加工はセンター穴加工、ドリル加工、リーマ加工と少なくとも3工程になってしまい、案外時間がかかります。

工具設定もしないといけないし、ドリルによる下穴精度が悪いと思うような公差内に仕上がらないこともよくあるでしょう。

 

もう、イライラする!!

なんて思っていることでしょうから、ここでは、そんなあなたに必殺工具を紹介します。

ドリル加工とリーマ加工を一発でやってしまう【ドリルリーマ】を使ってみよう

ドリルリーマ

ドリルとリーマが合体した「ドリルリーマ」という工具があります。

鋼からステンレスまで幅広く使えて、一発でH7公差の穴加工ができてしまいます。

 

ドリルリーマには、ドリル刃(材料を最初に削っていく刃)、中仕上げ用のバニシング刃、仕上げ用のバニシング刃が1本の工具に存在しているのです。

「バニシング」とは、ドリル加工などで生じる粗い面をきれいに仕上げることです。削るというよりかは、凸凹を押しつぶして平らにするというイメージのほうが合っている。

 

なかには、中仕上げ用のバニシング刃が無いものもあります。

ドリルリーマ

ドリルリーマの使用が向いている加工は、とにかく精度要求のある穴加工が多いものです。

時間短縮に貢献するので、大幅コストダウンにつながるというメリットがあります。

 

それと同時に、1回の加工で精度穴を仕上げるので、工程を分けるよりも精度安定性に優れているといえます。

工程ごとに生じてしまう芯ブレの心配がないということですね。

 

ドリルリーマの使い方と加工条件は?

ドリルリーマは色々なメーカーが販売しています。

それぞれのメーカーによって、仕様が異なったり、独特な形状を持たせたりしているので切削条件は手探りになるでしょう。

 

推奨条件というものもありますが、一概にはその通りにいきません。

加工物の種類、硬度や形状、あるいは使用している機械によって最適条件を探さないといけませんので、ドリルリーマを購入したメーカーのホームページなどを参照してください。

 

ただし、共通して言えることが1つあります。

それは、使用している機械の芯ブレがないことと保持精度・保持剛性の高いホルダを使用しましょうということです。

工具が良くても、使う機械がダメなら加工もダメになってしまいます。

 

普通のドリルとドリルリーマの使い分け

そんなにきれいに穴が仕上がるなら、普通のドリルじゃなくて全部ドリルリーマにしたらええやん。

そう思いませんか?

私もそう思う(笑)

ところがですね。

あまり売っていないのと、高いんですよね。

コストパフォーマンスが良いか悪いかわからないところです。

紹介しておきながらなんだそりゃ!ですけど(笑)

 

なので、一応ドリルリーマってものもあるんだよと知っておいて、あとは他のドリルと適当に使い分けすればいいです。

この工具を使わないとダメ!!!ということはないと思いますので。

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