エッチング加工はどれくらいの寸法精度保証される?

部品加工の基礎

エッチング加工とは、薄い金属板をエッチング液と呼ばれる溶解液で溶かして加工する技術のこと。

1mm以下の薄い板を切り抜いたりする場合、刃物で削るには無理があったり、レーザー加工をするのも加工部が溶けて精度が出なかったり。。。

 

そんな時にはすごく有効な加工方法です。

では、エッチングではどれくらいの精度保証ができるのでしょうか?

エッチングで保証される寸法精度は?

エッチングの寸法保証精度ですが、加工する製品の板厚にもよると思います。

実際に私が依頼した経験からですが

厚み0.2mmの丸シムだと、±0.02くらいなら問題ありません。

 

レンジが0.02mm(±0.01mm)くらいは対応できるようですが、製品の厚みが1mm近くなると業者によって差が出ると思います。

というか、1mmの板をエッチングして切り抜くとか対応してくれないところもあります。

多くは1mm未満の厚みしか対応してないかも。

 

エッチングするかプレス加工するかを選ぶ基準

薄い板モノの加工品があった場合、どうやって作れば一番安くて早くできるかな?と考えますが、一般的には、プレス、レーザー、切削、エッチング、ワイヤー加工などが思いつくのではないでしょうか。

 

プレス加工ではどうしても製品のエッジにダレが生じてしまいますし、ステンレスのような加工硬化が起こりやすいものも懸念が残ります。

そしてプレス金型のコストが心配ですよね。

数千個、数万個以上をリピートで作るのなら、金型代も消化できるかもしれませんが・・・

 

切削だと、そもそも1mm以下の厚みのものを削るということに無理があったりします。

 

ワイヤー加工もコスト的にどうかと思うし、加工後の歪が想像できません。

ただ、数枚~数百枚程度なら材料を重ねてワイヤー加工という方法も無くはないです。

実際、シム板の加工方法として採用している会社もあるので。

 

ある程度の厚みがあるならレーザー加工は適していますが、1mm以下の厚みのものはレーザー加工だけでは厳しい。

切り抜いても精度が出ません。

 

以上のことから、薄い板(1mm以下)のものを高精度で加工したい場合はエッチングが良いと言えます。

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