短納期の送りロールの加工【最短は受注後一週間程度】

送りローラー 町工場

送りロールの加工を短納期でやってくれる加工屋は無いかな?とお探しでしょうか。

送りロール、ピンチロール、矯正ロールなど冷間鍛造業界ではよく使われる「ロール」。

 

ロールってすぐできそうで、案外納期がかかったりすることもあります。

でも、お客さんからは「早く!早く!」と言われますよね(笑)

 

うちの会社も送りロールの受注実績はけっこうあります。

材質はS45C、SCM、SK、SKDなど。

これらのうち、焼入れ無しのロールなら受注後最短一週間程度も可能です。

ロールの見積回答と納期について

送りロールの見積回答については、過去の実績価格から30分以内に回答できます。

(私が出張や所要で外出している場合は別ですが)

 

リング形状のロールって、材料をどのように調達するかによって価格と納期が変わります。

 

材料は無垢の丸材から旋盤加工していくのか、ガス切り溶断であらかじめリング状にしてもらった材料から旋盤加工をしていくのかで、加工にかかる時間と価格が変化します。

逆に、材料費としては無垢の丸材よりも、リング状にガス切り溶断してもらった材料を購入する方が溶断費用もかかるので数千円は高くなることがあります。

 

どれくらい高くなるのかについては、材料の大きさや厚みによって溶断費用が変わると思ってください。

小さいサイズだと、ガス切り溶断するより無垢の丸材から旋盤加工した方が安くて早いこともあります。

 

また、ガス切り溶断をする分、材料を仕入れる納期も一週間くらいはかかってきたりします。

つまり、材料発注してから一週間後から加工スタートということです。

 

材料納入までに一週間もかかってしまう理由としては、ガス切りの時の熱で材料に焼きが入ってしまうため、ガス切りしたあとに焼きなましをするからです。

このような理由から、納期と価格のどちらを優先するかによりますが、大きなサイズのロールだと、納期優先すると無垢の丸材からの加工になるので、若干割高になることが多いです。

 

ただし、SK材、SKD材はガス切り溶断ができないので、すべて無垢材からの加工になります。

 

外周高周波をするか全体焼入れをするか

S45CやSCM材のロール加工では、線材を当てる外周溝に高周波焼入れをすることがあります。

高周波後にもう一度仕上げ加工を入れるか入れないかによっても価格が変わりますが、内径は高周波による歪が発生する確率が高いので、必ず仕上げ加工を入れます。

研磨指示があったりしますが、うちの会社では旋盤仕上げで対応させてもらっています。

 

外周溝については、焼入れっぱなしが多いですが、ステンレス用のロールを作っているところは外周も研磨しないと製品に切削痕が転写されてしまうので、やむなく研磨しているみたいですが、うちは研磨しないといけないロールには手を出していません。

 

SKD11などの鋼材でつくるロールの場合は、全体焼入れをします。

この場合、全体焼入れをした後に、内外径と端面全てを旋盤仕上げ加工しています。

SK材やSKD材のロールは流石に一週間でというわけにはいきませんが、最短で1.5~2週間くらいならなんとかできることが多いです。

 

納期があるなら海外製もアリです

特にSK材、SKD材のロールならば海外製の方が安くできることが多い気がします。

S45Cなどのロールは送料のことを考えると価格メリットはあまりありません。

むしろ、納期がかかるので国内で作った方がよいのではないかと思う。

 

ロールを海外製で作る場合には、重量に注意しておきたいところです。

航空便と船便の2通りの輸送方法がありますが、船便は時間もかかりますし毎日便があるわけではないです。

なので、航空便での発送がメインとなるのですが、航空便は0.5kg単位で輸送費が変わります。

 

重くなればなるほど輸送費は高くなりますので、費用は国内と海外のどちらがよいか比べる必要がありますね。

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