部品図で直径と半径を示す記号「Φ」と「R」

ΦとR 図面のこと

個人さんからの部品加工依頼を長年受けてきてますが、ずっと違和感があるのが「Φ」と「R」記号を書いていない図面を渡されることです。

「Φ」というのは直径を示す記号であり、「R」は半径を示す記号です。

 

あなたが、部品加工屋に加工依頼をしようと思い、一生懸命に図面を描いたのになかなか対応してくれそうなところが見つからないのは、もしかすると「Φ」「R」記号が記載できていないからかもしれません。

図面を描くってすごく難しそうな気がしますが、部品加工屋からすれば加工する内容が分かるものであれば何の問題もないわけです。

 

形式とか細かいことはどうでもいい。

 

でも「Φ」や「R」のように重要な記号というのは、無視してはいけないのです。

これらを無視してしまうと、加工する内容がすごく分かりにくくなるからです。

時には、思っているものと違う形を加工業者さんに想像されてしまう可能性もありますよ。

「Φ」と「R」の記号を書かないと理解しにくい図面になる

plate

例えば、この図を見た時に四角い形のものだなと思いますよね。

ところが下のように描くと、これはたちまち丸い棒を示すことになります。

 

丸

「Φ」という記号の有無で示す形状がまるで違うわけです。

正確には、四角いブロックを示す場合は、プレートの厚み表記などが必要になります。

 

でも、図面を描いたことのない個人さんの場合は、図面の情報漏れなどがよくあるので「これって、丸?四角?」ということもあるのです。

 

「Φ」と「R」のどちらで表記するべきか?

「Φ」は直径を示す記号ですが、「R」は半径を示す記号になります。

例えば、普通はこのような記載はしませんが以下のように描いたとします。

半径

これって、Φ50がR25に置き換えられただけで、同じ寸法の同じ形状ですね。

しかし、すごく分かりにくいと思いませんか?

 

明確に「こういう時にはΦを使わないといけない!」という決まりは曖昧ですが、丸形状には「Φ」、円弧には「R」を使うと分かりやすい図面になります。

書き間違えのないようにだけは注意しましょう。

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