ハイマンガン鋼(NM-13MN)って何?その性質について

NM-13MN 部品加工の基礎

普段から色々な鋼材の加工品を受注しているが、このたびNM-13MNという鋼種の見積依頼があった。

NM-13MNというのは日本製鐵の「ハイマンガン鋼」の規格品名称。

 

正直なところ、初めて聞いた鋼材の名前です。。。

見積の内容は、タップ加工と面びき。

さて、ハイマンガン鋼とはどのような鋼材なのか。

耐衝撃摩耗鋼板

このように説明されていて、オーステナイト組織のため磁石にはくっつかない性質を持っています。

まるでSUS304みたいなイメージですね。

しかも、衝撃・応力を加えると硬くなる=加工硬化するという性質もあるみたいです。

 

また、組織がオーステナイトなので、焼入れしても硬くなるということはありません。

主に鋳造品に利用されています。

 

このような性質があるため、使用用途はトラックの荷台の内張りとか、ブラスト機の内側とかに貼り付けられたりしているみたいです。

他にも、工作機械などの摩擦が多いところにも使われているようです。

sponsored link

加工性(切削性)

加工硬化を起こしやすいという点から、レーザーカットやウォータージェット(カット)が適しているそうです。

切削加工には向かないとされていますが、まさか全く削らないというわけにもいきませんので、それなりの加工ノウハウというか条件探しが必要になってくるでしょう。

 

何も知らずに、普通の鉄と同じ感覚で見積をしてしまうと、えらいことになりそうです。

加工硬化による熱割れとか欠けが起こってしまわないように、クーラントには注意を払わないといけないでしょう。

 

エンドミルを使う場合も、すくい角の大きいもの(45度とか)を選択するのがベストじゃないでしょうか。

ステンレス用のエンドミルを使うとよいかもしれません。

タイトルとURLをコピーしました