工場系シゴト情報求人サイト「工場求人ナビ」 のような求人サイトなどを見ていると「フライス工」募集という文字を見つけることがあります。
何となく機械加工の職業であろうということはイメージできるけど、初心者でもやっていけるものなのかどうか?
異業種から転職しようと考えている人にとっては不安要素ですよね。
でも、フライスが何なのかを気にする以前に基本的な要求事項ってものもあります。
もちろん、同じフライス加工の会社であってもそれぞれで求めるものは違いますが、フライス加工をする上で絶対的に必要なセンスみたいなものもあるんですよね。
一言で言えば図面を見て形が理解できるセンス。
欲を言えば、ある程度数字に強いこと。
数字を見るだけで吐き気がする!ってくらい、計算が苦手って人はやめといたほうがいい。
最近ではCADで図面を描くことが多くなってきたため、昔のように幾何学計算をしないといけないということも少なくなってきましたが、それでも簡単な寸法計算や角度計算くらいはできておいた方がいいのです。
そこで、今回はこんな質問にあなたは答えられますか?っていう問題を挙げてみようと思う。
長さの単位変換できますか?
次の長さの単位変換を正しく行いなさい
問1. 1m = ____ mm
問2. 15mm = ____ μm
問3. 5μm = ____ mm
例えば、こんな問題が出たとしましょう。
あなたは正確に答えられるかな?
部品加工の世界では、mm(ミリ)単位をよく使います。
たまにμm(マイクロ)単位をつかうけど、やっぱりmmが多い。
逆にcm単位やm単位はあまり使いません。
寸法単位に関する注意点ってのは、個人依頼を受けるときによくお伝えしているのですが、普段の生活ではcm単位を良く使うけど、図面に書く寸法単位はmmで示してねって。
というのも、普段私達が使う図面には「mm」とか「cm」という寸法単位は記載されていません。
数字だけが書かれていて、単位は「mm」ってのが共通事項なんですよ。
なので、これからフライス工を含む機械加工を始めようと思っている人は、そこにも注意しておかないといけないですね。
さて、先ほどの問題は解けましたか?
機械加工の世界ではこういう、寸法単位の変換も結構頻繁に行うので慣れておかないといけません。
答えは最後に。
寸法公差を正しく理解できますか?
次のような寸法公差が示されている場合、実測値として合格とされる数値を全て選びなさい
問4.10.00(0.0 ~ +0.05)
①10.10
②10.05
③9.99
④10.50
問5.6.55(-0.1 ~ 0.0)
①6.50
②6.49
③6.40
④6.60
機械加工をする時に必ず必要になるのが図面です。
その図面に記載されている寸法の中には寸法公差が記載されているところがあったりします。
とくに精密部品には寸法公差がいっぱい入ってきます。
この寸法公差の意味を正しく理解できないと機械加工は難しいでしょうね。
三角形の基本的な角度計算や長さ計算できますか?
問6.次の三角形のAの角度を求めよ
問7.次の直角三角形のA寸法を求めよ
部品加工の図面を見ていると、よく角度計算をしないといけない部分があったりする。
それこそCADで図面を描けば簡単に簡単に寸法や角度を計算して表示してくれるので楽ですが、簡単な部分だと自分で計算したほうが速いです。
2次元の図面から3Dモデルを想像できますか?
問8.2Dで示された簡易図を3Dにした時、正しい形状を示すのは①~⑤のうちどれか?
①
②
③
④
⑤
図面を見たとき、できあがる物の形がイメージできないと非常に苦労する。
というか、加工できないこともある。
削ってから「しまった!!」なんてことも最初の内はあるのではなかろうか。
ある意味、慣れの部分もあるがセンスも必要かと思います。
どうしても、こういうイメージ的なことが苦手という人はフライス加工は難しいでしょう。
ものづくりのセンス
フライス加工だからとか、旋盤加工だからという縛りなしに「ものづくり」の世界は空間認知能力が必要ですよね。
プラモデルでもどれをどこのパーツとして使うかなんか考えないといけないですし、DIYだって材料を調達するのにどれくらいの大きさのものをどれだけ用意しないといけないかを考えます。
どういう手順で加工するか、どういう方法で加工するかなどは、図面にまつわる基礎的な部分が理解できてからの話になるので、そこはしっかりと覚えていく必要があります。
最初はみんな挫折しそうになりますが、慣れてくればなんてことないです。
もし、これから機械加工の世界に就職してやっていこうかなと考えているのであれば、ビビらず頑張ってくださいね!!
問題の答え
問1.1000mm
問2.15000μm
問3.0.005mm
1cm = 10mm
1mm = 1000μm
よく、部品加工では「10ミクロン」という表現をされることもあります。
これは10μmということで、0.01mmということ。
問4.②
問5.①、②
10.00(0.0 ~ +0.05)というのは、10.00~10.05までOKということです。
6.55(-0.1 ~ 0.0)というのは、6.45~6.55までOKということです。
問6.60°
問7.25
90°、60°、30°からなる直角三角形なので、A:50=1:2となります。
従って、Aは25
問8.④