ALBCはアルミニウム青銅という合金で、ALBC1~4まである。
「ALBC」というのは旧表記で新JIS表記はCAC701~CAC704です。
日本ではCAC702とCAC703しかないと聞いた気がします。(本当かどうかはわかりません・・・って無責任?)
成分は銅(Cu)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)とその他微量な残余成分となっている。
その製法は鋳造です。
じつは、結構この鋳造品であるということが、ミソだったりするみたいで今まで使っていなかった分野で使うようになったなんていう話はコッソリと聞いたりもします。
なので、ALBCは削ったことがないから・・・とか言ってないで、何でも削れるぞ!というようになっておいたほうが、仕事は増えやすい(はず)。
ちなみに、ALBCは黄色というか金色をしていて、真鍮に近い色だ。
この金属の特徴として、耐食性(耐海水性)があり、伸びのある材料だそうで、バルブとかブッシュ、フランジなどにもよく使われている。
私も初めてこいつを削った時には、切削性とか何も知らないもんだから大変でした。
ALBCを削るには超硬工具が必要
ALBCの加工で何も知らないうちは大変でした。
まずタップ。
穴は普通のハイスドリルで明くんですよ。
でも、タップ加工はハイスタップだとボキッて折れました。。。
「おい、おい。待ってくれよ。どういうことだよ 😥 」
キュッて音が鳴ったなと思ったら、折れるんだよ。
最初はタップが古くて刃がへたってたのかな?と思いながら、新しいタップをおろして再加工。
ボキッ!!!
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タップも折れたけど、心も折れたわ。
せっかく新しいのを出したら、1発目で折れるなんて。
タップも安くないんだぜ。
悲しみをこらえながら、どういうこと??
とか考えて、とりあえず超硬タップに換えて加工してみることにしました。
すると。
スルスルスル~♪
って簡単に削れるんかい!!!
ということで、タップは超硬タップじゃないと削れなかったことが判明した。
メモメモ。
そうそう、ALBCって鋳造品だから切削屑は粉みたいなものが出ます。
キラキラの金粉みたいなやつです。
エアーで吹き飛ばすと、作業服にちょろちょろ引っ付くので大変です。
掃除はウエスなどで拭いといたほうがいいですよ。
タップは超硬タップじゃないと加工できなかったので、エンドミルによる切削もたぶん同じだろうと思いつつも、試しにハイスエンドミルをかけてみました。
すると、やっぱり刃が滑って削れません!
変な音が鳴るので、ハイスエンドミルで削るのを諦めました。
※ハイスのRカッターなどは何とか使えます(切れ味はあまりよくないけど)。
やっぱり超硬エンドミルじゃないと削れなかったですね。
sponsored linkまとめ
ALBCを削るときは、超硬工具を使うべし!
これだけです。
切削条件は加工内容にもよりますが、まずは普通に金属を削る時と同じ条件で加工してみて、徐々に条件を上げていけばいいかなと思います。