「帝国データバンクと申しますが、とある企業様から御社の調査を依頼されておりまして・・・」
という感じで帝国データバンクから調査のための面談依頼の電話があったら、あなたならどうしますか?
なんか怪しい・・・断る!!
面倒くさい・・・断る!!
なんでウチの会社を調べられなあかんねん!!
という人も結構多いはずですけど、ぶっちゃけたところ断らない方がよいらしいですよ。
その理由を帝国データバンクの企業調査の内容と意義の観点からお伝えしておきます。
帝国データバンクの企業調査とは
そもそも、帝国データバンクというのは日本で最初に創業された信用調査会社の一つであり、企業情報の収集・提供、信用調査・評価、経営情報サービスなどを手がける企業です。1947年に創業され、以来、日本の経済や企業の信用力の評価に欠かせない存在となっています。
実際、帝国データバンクが発表している企業調査の内容というのは、企業の信用力や業績を評価するために必要な情報となっています。
それらの情報を得る目にわざわざお金を払って入手している金融機関や企業、行政機関、研究機関なども全国に多数あります。
帝国データバンクが発表する企業調査内容
具体的には以下の項目が挙げられます。
- 企業の基本情報
企業名、所在地、設立年月日、代表者名、従業員数など。 - 企業の財務情報
収益、利益、資産、負債、純資産、流動比率、自己資本比率など、さまざまな財務指標。 - 企業の信用力情報
信用評価、支払遅延情報、債務整理情報、取引停止情報、倒産情報など。 - 企業の業界情報
市場規模、成長率、主要企業のシェアなど。 - 企業のランキング情報
業界別や地域別、規模別などでランキングした情報。 - その他の情報
製品やサービス、技術、企業戦略など。
企業調査の目的と役割
もし、あなたの会社に新規問い合わせがあったり、知人から紹介された会社があったりします。
その会社と取引をしても大丈夫かな?という心配は少なからず出るものだと思うのですが、与信調査というのは独自に行うのは結構難しいですよね?
その時に活用するのは、帝国データバンクが出しているような企業情報なんです。
上場しているような大手企業の場合は、情報がたくさんあるので楽ですけど、中小零細企業となるとお金の支払い能力は見えません。
実際、私も過去に2回ほど合計300万円ほど踏み倒されています・・・(涙)
こういった失敗をしないためにも与信調査というのは、すごく大事なんです。
では、実際に帝国データバンクの企業調査を活用している組織はどのような目的で利用しているのかというと
- 信用評価
企業の財務状況や業績、取引実績などを分析し、信用評価を行います。 - 市場調査や競合分析
企業のマーケティング戦略や事業展開に必要不可欠な市場調査や競合分析。 - 投資判断
企業の株式投資やM&Aなどの目的で、企業の業績や将来性を分析する。 - 経営戦略の策定
企業は、経営戦略を策定する際に、自社の強みや弱みを把握することが重要です。市場動向などの情報を経営戦略の策定に利用しています。
企業調査の信頼性と限界
帝国データバンクの企業調査は、長年の実績と信頼性があると言って間違いないでしょう。
同社は、膨大な企業データを収集・分析するための独自のシステムを持ち、信用調査会社として国内トップクラスの地位を占めているのも事実です。
しかし、その企業調査にも限界はもちろんあります。
実際に私の会社にも帝国データバンクからの調査面談の依頼がありました。
とある企業様が弊社のことを調査して欲しいと依頼してきたみたいですけど、その理由については知りませんし、帝国データバンクは教えてくれません。
面談当日には、基本的な企業情報から主要な取引先、業績などを聞かれます。
基本情報は法務局などで登記を入手すれば分かることですので隠しようがありません。
でも、財務状況などの詳しいことについてはヒアリングによる情報がソース源なので、本当に正しいのかどうかを判断するには限界があると言ってもよいと思います。
帝国データバンクからの調査依頼を受けるべきか?
もしも帝国データバンクから、ヒアリングの依頼があった場合、よほどのことがなければ受けておいて損は無いかと思います。
確かに、ヒアリングを受ける時間を作らないといけないという面倒くさい点もありますけれど、どこか他の会社から自社のことに興味を持って調べて欲しいという依頼があってのことなので、ヒアリングを断ってしまうとあまり良い印象は残らないはず。
でも、どこまで話さないといけないの?
という心配もあるでしょう。
しかし、安心してください。
話したくない内容については、無理に話す必要はありません。
ここまでなら、話していいよというところで止めておけばよいし、そのようにしてくださいと帝国データバンクの人からも言われるはずです。
義務ではなく、あくまでも任意調査です。
調査を受けることで、依頼を出した他社が客観的にそのデータを見てもらえるし、その結果、よい話が来る可能性もありますよ。