部品加工の図面に記載された「Ep-Fe/Zn」ってなんだ??
と思ったことないですか?
呪文みたいな記号を書きやがって!!! 😡
と憤りを隠せない人もいるんじゃあないでしょうか。
部品加工を長年やっていても、忘れた頃にストロングパンチ級の疑問に直面することはある。
それでも、「何となく表面処理の記号っぽいな」と感じる人は察しが良い。
Ep-Fe/Znは亜鉛メッキという意味で、もう少し細かく言うと「鉄(Fe)」の上に亜鉛メッキするという意味です。
(Epは電気メッキのことです)
そして、通常は最後に数字が記載される。
Ep-Fe/Zn12というように。
これは、最小膜厚12μの亜鉛メッキという意味です。
最近では「亜鉛メッキ」と言葉で記載されている図面の方が多い気がしますが、それも部品加工業界によって異なるのかもしれません。
Ep-Fe/Zn/CM2とは?
亜鉛メッキの表記に加えて「CM2」という文字が追加されている場合、これは有色クロメート処理を意味します。
そもそも、亜鉛メッキってどうやるのか?ということを知らないと、ほぼほぼ意味が分からないと思いますので予備の基礎知識をつけておくことが望ましい。
CM2(有色クロメート)以外にも
CM1 : ユニクロ(光沢クロメート)もあります。
そして、これらは基本的には六価クロメート処理なので、三価クロメートの場合は「Ep-Fe/Zn5/三価」と書きます。
メッキ記号の基本(JIS)
例として亜鉛メッキを挙げて示しましたが、メッキ記号の基本は
メッキの方法 – 素地 – メッキする材料の種類 – メッキ厚 – メッキの後処理など
の順番で記載されます。
かなり大雑把ですけど。。。
メッキの方法は
電気メッキ or 化学(無電解)メッキ
に分けられます。
電気メッキ : Ep
化学(無電解)メッキ : Elp
次に、素地を表記します。
鉄(鋼):Fe
銅(銅合金):Cu
亜鉛:Zn
アルミ:Al
マグネシウム:Mg
など。ちなみに、ステンレスはFeで表記します。
そして、メッキする素材を表記
亜鉛メッキならZn
クロムメッキ(工業用)ならiCr
亜鉛-ニッケルメッキならZn-Ni
など
町工場で図面を見て部品加工をしているだけだと、普段は自分でメッキ記号を書くことは無いと思います。
ただ、図面に記載されている記号が何かを知っておかないと、後工程でメッキがあるのかないのか、公差部分はメッキ前にはどれくらいの寸法で仕上げておかないといけないのかが判断できません。
なので知っておくべきと言えば、知っておくべき。
でもまぁ、調べたら分かることだし「覚えなきゃ!!」って神経質にならなくてもいいかもとか思ったりもする。