「六角穴加工」
部品加工で結構面倒くさいですよね。
図面を見て、六角穴があると普通に切削加工では無理・・・
となります。
六角穴の加工方法としては、放電加工、スロッター(シェーパー)、ブローチ加工が主流です。
それ以外の方法もあるかもしれませんが、オーソドックスに多くの加工業者がやるのはこれらの方法じゃないかと思う。
どの方法が一番安く済むか。
この記事では、六角穴加工の価格について書いてみます。
六角穴の加工費用を左右する要素
六角穴の加工コストを決める要素は以下の通り。
- 止まり穴加工? それとも 貫通穴?
- 単品(小ロット)? それとも 量産?
- 加工精度は必要か?
止まり穴よりも貫通穴の方が加工方法のバリエーションが豊富です。
色々な方法を選択することができます。
例えば、貫通穴だとワイヤー放電、スロッター、シェーパー、ブローチ、プレスが使えます。
しかし、止まり穴だと六角ブローチか型彫り放電くらいしか手段がない。
止まり穴でも底からいくらかニガシ幅があれば、スロッターでも加工はできたりします(最低5mmくらいの逃がしが必要かも)。
単品か量産かということで価格に影響があるのは、プレス加工で打ち抜きできる場合、当然量産の方が1個あたり安く作れるということです。
形彫り放電とかワイヤー放電の場合はそんなに量に対する影響はないかも。
そして、最もコストを上げる要素は加工精度です。
±0.01の精度が必要なのか、±0.3の精度でよいのかということだけで金額が全然違います。
高精度が必要な場合は放電加工が一般的によく使われます。
六角穴加工はどうやったら一番安く済むか?
価格を安くしたいと考える前に、求められる精度やロット数などによって加工方法を選ばないといけません。
加工精度 | 穴タイプ | 最適ロット数 | |
プレス | 低 | 貫通 | 多 |
形彫放電 | 高 | 貫通・止まり | 小 |
ワイヤー放電 | 高 | 貫通 | 小 |
スロッター、シェーパー | 中 | 貫通・止まり | 小 |
六角ブローチ | 中 | 貫通・止まり | 小 |
結局、どの方法が一番安く済むかという問題は、自分が求める六角穴のタイプによって左右されてしまうということです。
そのうえで、自社で対応できるかできないか、外注に出した方が安く済むのかどうかを判断するしかありません。
単純に価格比較するとしたら
放電 > スロッター(シェーパー) > ブローチ加工 > プレス
という順番に安くなっていくような感じがします。(業者によって価格はバラバラ)