個人でアルミのワンオフパーツ削り出しを依頼する場合、どれくらいの費用がかかるのか気になりますよね。
でもね。
業者として言わせてほしいことがあります。
電話をかけてこられて、何の図面も資料もないまま口頭で「いくらですか?」と聞かれても、答えられません(笑)
材料のこととか、大きさとか、加工精度とか何もわからないのに、個人で頼んだらどれくらいの費用がかかりますか?ってたまーに聞かれます。
わかんねーよ!!!(笑)
不思議と多いんですよねぇ・・・
確かに、加工費用がどれくらいになるのかは気になると思いますが、焦らずにまずは問い合わせをする前に相手に伝える準備をしっかりとしておかないとダメです。
電話で話せばわかるだろうと思い込んでしまいがちですが、あなたが思っているほど相手には伝わりません。
個人でも法人でも価格に差は出ません
部品加工を依頼すると、個人だと割高になると思い込んでいる人は結構いるみたいですけど、加工費そのものが割高になるということはあり得ません。
やる仕事の内容が同じなら、個人であろうと法人であろうと関係ないです。
加工費が高くなったり、安くなったりするのは材料費が高いか安いか、加工難易度がどれだけ高いものかどうか、何個作るのかということが大きな要因になります。
実際、部品加工にかかる費用はどれくらい?
部品加工といってもその内訳は様々です。
思いつくだけでも
- 材料費
- 加工費
- 表面処理費
- 熱処理費
- 梱包費
- 送料
- 人件費
とあります。
実際、同業者でもそれぞれの会社の人件費はわからないので不透明な部分はあり、加工費についても時間チャージで考えるのか、感覚で決めているのか会社によってバラバラです。
材料費については鋼材の仕入先によって異なるので一概には言えませんし、アルマイトなどの表面処理も業者によって価格は変わります。それに、1個だけを処理するのか複数個を処理するのかでも全然価格が違う。
大きさにもよりますが、手で持てるサイズなら数百円~3000円くらいの感覚でしょうか。
このように、個人依頼におけるワンオフパーツ削り出しと言っても、価格を決める要素はいくつもありますので、一言で「○○~○○円くらいです」とは言えません。
私が今までに経験してきた限りですと、千円くらいから3万円くらいまで幅があります。
3万円もするような部品は、かなり材料の削り込みが多くて加工時間や加工プログラムの作成に時間を要するものになります。なので、とにかくあなたが欲しいと思う部品がいくらくらいするのかについては、まず業者に見積依頼をしてみるしかありません。
アルミの削り出し加工で価格を安くする方法
アルミの削り出し加工を依頼するときに、できる限り安く価格を抑えるためにはちょっとしたコツがあります。
部品データを提示する
アルミのワンオフパーツを削り出し加工してもらう場合、製作内容によって価格は変わるのはもちろんですが、それ以外にはデータの有無によっても変わります。
とりわけ、複雑な形状の部品については3Dデータを提出してもらえる方が加工プログラムは作成しやすいですし、モデリングの手間が省けてミスも少なくなります。加工費を安く抑えたければ、データ提出を心がけましょう。
アルミの材料種類を選択する
切削加工で使用するアルミ素材にはいくつかの種類があります。一般的には流通量の多い素材の中から最適なものを選ぶのが一番コストを抑える方法となります。
「部品加工に最適なアルミ素材の選び方」の記事に書いた内容を参考にして、選んでもらえればよいかと思いますが、独自に調べたマイナーな種類のアルミ材を指定されると、高い部品になってしまいますので考えた方がよいでしょう。
まとめ
アルミのワンオフパーツ削り出しの価格については、データを用意したり材料選定を流通量の多いものにしたりすることで、できる限り抑えることは可能です。
あとは、個人相手にでも見積対応してくれる業者をインターネットで探して問い合わせをしてみましょう。最終的にはやはり価格は見積をしてもらうのが一目瞭然です。