Amazon・TSUTAYAの「買い切り」商売に未来はあるのか?

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EliFrancis / Pixabay

TSUTAYAがAmazonに続いて書籍の「買い切り」方式を導入するという。

出版業界は書籍の返品が自由であり、仕入れても売れ残れば出版社に返品ができるのが通例。

 

ところが、返品はせずに書籍を出版社から購入して販売し、たとえ売れ行きが良くなくても値下げ販売などは一切しないというのが「買い切り」。

一応、全ての書籍を買い切りにするわけではなく、全体の数割に「返品枠」というものを設けて、それらは従来どおり売れ残ったら返品するみたいです。

 

この「買い切り」方式の導入をする目的は書籍の返品率を下げることが目的であるとしているが、そもそも、出版業界では2018年の返品率が36.3%だそうで、これが出版社の経営を圧迫している。

ものづくりをしている町工場で部品加工をして、不良率36%とか出たら倒産してしまいます(恐ろしや!!)

「買い切り」導入する真意は大手書店の経費削減?

今までのルールだと、販売書店は売れ残った書籍を自由に返品することができるけれども、大型書店になればなるほど返品に伴う事務作業・撤収作業に費用がかかるし、搬送費用や返品在庫を保管しておく倉庫の賃貸などにも費用が掛かってしまいます。

それが、返品しないと決めておくとそれら雑費が削減されるということです。

それに出版社としても余分な増刷はしなくて済むので、印刷費用削減にもなります。

 

TSUTAYAとしては、表向きは書籍の返品率の軽減だけども、実は返品作業に伴う費用の削減の方が会社の利益率向上に貢献するという判断をしたということじゃないかと思います。

 

ただ、「買い切り」で恩恵を受けるであろうは、版元である出版社と大手販売書店のみ。

印刷業者、運送会社とか貸し倉庫会社は打撃を受けるでしょうね。

これも時流ということでしょうか。

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「買い切り」が主流となれば、町の本屋はどんどん潰れる?

小さな町の書店が閉店し、その数を減らし続けていることはニュースにもなっているし、実際に町を歩けば実感できます。

少なくとも、私が子供の頃だった昭和50~60年代には、まだまだ小さな書店があちこちにあったと記憶している。

 

それが、今では大型書店ばかり。

 

小さな書店のメリットは、小さなニーズに応えるニッチな専門書店とか、古本書店といったものだと思います。

ファンがいる本屋も珍しくないと思う。

 

小さな本屋は売り場面積が限られている分、個別客からの相談に応じて「いくつか取り寄せてみますね」という営業スタイルも往々にある。

そうやって客と店の繋がりができていたわけですが、ネット配信が勢力を増してきた昨今では、リアル店舗に行かなくても目的の本を探せるという ”便利さ” が私たちを本屋から足を遠のかせていることは間違いない。

 

さらに拍車をかけるように「買い切り」が出版業界で主流となれば、小さな書店はもはや風前の灯じゃないかと心配になりますね。

また1つ、お客との接点が減るわけですから。

 

こうやって見ると、部品加工をしている町工場がどんどん淘汰されている現実にも似たものを感じたりもします。

特徴のない町工場は消え、実力と資本がある会社が膨らんでいく。

 

結局、持ち駒が少ない町工場はこぼれてきた仕事を待つだけと言う経営者も少なくない。

やはり、出版業界同様にものづくり業界でも打開策は必要であろうと思います。

世界のトヨタ自動車でさえ、30年後には世界の下請け工場に成り下がるのではという危機感を漂わせていると聞いたこともある。

 

”作って売る” というのも、今までの常識範囲で考えていては続かない可能性はどんどん現実味を帯びていると言えます。

これは、町工場レベルであれば、もっと危機感を持って行動していかないといけないという教示なのかもしれません。

 

TSUTAYAの根幹を揺るがす問題は解消されていない

小さな書店の危機を助長するであろう「買い切り」方式ですが、何も小さな書店だけの問題ではないと思います。

 

TSUTAYAもここ数年、販売書店での売上は減少している。

その背景にはやはり、ネット配信がある。

いつまでリアル店舗で書籍販売を継続できるかということは、大型書店でも頭を悩ますところ。

 

人がいない。ものがない。

現金もなくなり、全てはネット上に存在するデータのみ。

そういう時代に突入している今、TSUTAYAが進む先はどこなのか?

 

「買い切り」で無駄な経費削減はできるかもしれないが、大型店舗に並ぶ書籍は売れる本、売れない本の選別がより鮮明に分かれるに違いない。

人気作家の書籍ばかりが並び、文化的価値があっても売れない本は置かないだろう。

 

ここに小さな書店の切り込み先があるのかもしれない。

ニッチな書籍を多種少数そろえている書店が案外流行するのかも。

とはいえ、今は個人でもAmazonなどで自由に電子書籍を無料で出版できる時代です。

 

文化的価値のある無しに関わらず、Amazonでは素人作家の電子書籍が溢れかえる危機がある。

危機とするのは、求めるものがAmazonで探しにくくなる可能性を示唆することです。

良書か否かの判断はタイトルだけでは難しいからです。

 

月額定額の読み放題サービスを利用したとしても、実際には無料で読める書籍の中の良書の割合が下がっていくことは予想できる。

リアル店舗で売れている本はネットでも有料販売するはずだから。

 

ネットとリアルの住み分けは今後、どのように変化するのか観察したいところですね。

本に関する新しいアイデア商売はあるのか?

町工場では、従来のように部品図面をもらってその通りに加工するという仕事は継続していくだろう。

でも、デジタル化に伴い部品点数の減少があったり、大手企業の経費削減のために余剰在庫を極限まで削る方針であったり、海外製力、人口減少など様々な要因で先行き不安は多い。

 

町の本屋はそれ以上に厳しい状況に置かれているかもしれません。

 

そんな状況を打開する方法はあるのでしょうか?

例えばですが、ネット配信される電子書籍データから個々に製本する専門サービスがあっても面白い。

問題は小回りのきくサービスを提供するための製本機が必要だということ。

 

あるいは子供向けの絵本などは、電子書籍であまり購入されないと聞く。

子供向けの絵本は読み聞かせをするため、やはり紙の本じゃないとダメなんですね。

ということは、絵本の回収と交換をするサービスなんかがあると面白いと思う。

 

図書館は貸し出し期間が限られているが、絵本の回収と交換サービスの場合は期限は無期限で、必要・不必要になった時に自由に他の絵本に有料で交換できるサービスにすればいい。

毎回、新しく絵本を買うよりも安いと需要はあると思います。

 

絵本って、本棚を占領する割合が高いんです。

それに、子供が成長するとすぐに読まなくなる絵本も増える。

絵本の寿命って案外短いのがネックなんですよね。

そういった悩みを解消できれば、リアル店舗での販売に頼らない、ネット配信の脅威に負けない新しいスタイルのビジネスができあがる気がする。

 

こうやって、小さい会社は抜け道を常に探しながらチャンスを伺う宿命なのかも。

うーん。

しんどい(汗)

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