電話の先の「悔し泣き」に騙されてやろうか

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今年2018年2月に中国大連の会社3社に出張で行くことになったが、そのうちの1社はまだ取引がなく、現地視察をしてから取引をするかどうかを判断するつもりだった。

だけど、私の出国5日前になって中国の担当者が・・・

2017年12月のこと。

うちの会社宛に1通の見知らぬメールが届いていた。

基本、メールは私が100%管理している。

なので、メールは不用意に開けるとウイルスに感染したりすることもあるのでいつも慎重なのです。

送り主は中国大連の企業

ぎこちない日本語で綴られた文章に心配があるものの、実際に会社名をネットで調べたりしていると、実在するようだということが分かった。

ただ、海外企業と取引をしているとはいえ、やたらめったら手を出すことはしたくないし、やはり優良企業と取引したいのが本音。

最近の中国企業はISOも取得しているし、日本企業と取引をしている会社も増えているので、昔と比べると安心感は高くなっているのが感じられる。

それでも、あれだけ広い中国ですから慎重に慎重を重ねておかないと痛い目にあう恐れもあるしね。

これから色々と中国企業と手を組みながら事業展開していくことは、部品加工の世界でも避けて通れないことだと思っています。

それ故、しっかりと安心できる協力会社の開拓をしておきたいのも本音。

送られてきたメールを読むと「弊社のサプライヤー」になりたいということ。

機械加工から鍛造・鋳造まで幅広く対応できるということが書かれてあった。

まぁ、中国ではよくあるパターンです。

初めて海外からこういうセールスメールを受け取った人は「おぉ!」と思うかもしれないが、普通にあることです。

Akimaru
騙されちゃダメよ 

日本の町工場では資本力などの問題もあってか、特定の加工に特化した専門業者が結構あるが、日本に売り込みをしてくるような中国企業はそこそこの資本を持っていて、多くの設備を備えて色々な加工品に幅広く対応する会社が多い。

現在、弊社が取引している中国企業は大連に2社。香港に1社。上海に?社(上海は現地友人が駐在して仲介しているので、何社あるか不明)。

それぞれに特異分野はあるが、基本的に何でも屋さんみたいな感じです。

私の将来的な野望は中国本土の企業をお客様としてゲットし、中国国内で部品調達すること。管理は日本でする。

その時に今の協力会社を有効活用したいのだ。

もちろん、中国企業へ日本製の提供も手がけていきたい。

ただただ大きくて遠い道のりが続いている・・・実現できるんやろか(汗)

今回、新たに大連の企業からのアプローチを受けたわけだが、とりあえずはどういう取引条件なのか、品質保証は? 見積りはどれくらいの速さで回答してくれるのか? などいろいろと質問を書いて送ってやった。

その上で、見積りをしてもらうことに。

相手企業には興味はあるものの、信用できる保証もないのでこれから少しずつ探ってみようかというところです。


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返ってきた見積りをみて交渉の余地あり

取引条件がどうとかの前に、まずは見積りをしてもらわないと判断できない部分が多い。

いかんせんお客様は品質もそうだが、何より価格ありきだから。

中国製は安いというイメージは今でも強くあるので仕方ないのかもしれません。

というわけで、見積り案件の図面を用意して送る・・・はずでしたが、なんとメールを送るよりも先に電話がかかってきた。

しかも国際電話や。

Akimaru
マジかよ! 

国際電話の通話料は高いはずなのに、何回も普通にかけてくる。

やりおるな。

電話をかけてきた彼(S君とします)は、とにかく必死で頑張りたいと言うんだよ。

「命かけて」やると言うんだよ。

本気で言っているのか、ただ日本語を間違えているのかは分からないけれど、S君の一生懸命さはバシバシ電話口から伝わる。

是非、見積もりをさせてくれ。

是非、サンプルを作らせてくれ。

品質管理体制は万全にする。

とにかく、弊社と取引ができるように見定めて欲しいと。

さすが中国はビジネス魂が熱いですね。

一応、見積り図面をメールで送り回答はもらいましたが、価格的には確かに安いと思うし検討の余地はあるとみました。

中国大連出張でのアポイント

たまたま、2月に大連の取引先企業を視察する予定があったので、今回新たにアプローチしてきた企業もついでに周ってみようかということに。

丁度タイミングよく量産鍛造品案件があったので、交渉ネタの1つとして引っさげていくつもりでした。

そのため、電話アプローチをかけてきた中国人の彼におおまかな日程スケジュールを伝達。

予定空けといてくれよということで。

後から分かったことですが、彼はとっても日本大好きボーイでした。

日本のアニメが好き。

日本に住む日本人の彼女がいると。

どうでもいいんですけどね。仕事さえちゃんとしてくれたら。

大連で宿泊するホテルは彼が手配してくれました。

ありがたや。

大連奥利加ホテル(Dalian Aulicare Hotel )です。 TripAdvisor (トリップアドバイザー)で検索すると見つかりますが、評判はそこそこ。

とりあえず、泊まるホテルも決まったし視察訪問する3社へのアポイント調整をすることに。

2社はすでに取引のある会社なので、今後どのように協力してもらえるのかも含めて話してみたいと思う。

残る1社はS君次第だとも言える。

彼がどこまで本気で、彼が所属する会社がどこまで私たちと一緒に頑張ってくれるのか。

そこを見極めなければなりません。

「命かける」とまで言ってくれているのを信じていいのか(笑)


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出張5日前。突然の辞職連絡

大連への出張スケジュールも決まり、飛行機のチケットも確保。

後は現地で色々と視察するだけ。

そんな中国大連への出張5日前。

例のS君から電話がありました。

「平野社長!大変申し訳ございません。。。」

そんな言葉が電話口から出たのです。

何とS君は1月いっぱいで会社を辞めることになったそうです。

Akimaru
はぁ!?

ほんまに「はぁ!?」ですよ。

「お前何言ってんの?」ですよ。

本人には言いませんでしたけどね。

話を聞けばS君、何やら社内でトラブルがあったようなんです。

日本大好きなS君は、とにかく日本の会社と仕事をしたい。

そして、中国の会社に日本企業の ”仕事のやり方” を伝えて自分がリーダーシップをとってやりたいということだったみたいです。

でも、彼の熱意が会社の方針と合わなかったのか分かりませんが、社内で衝突してしまったみたいです。

電話口でS君は必死に自分の熱い思いを私に話しかけるんですよ。

「中国の会社はまだまだダメですよ!」

「日本のお客様と仕事をするためには、日本のやり方を受け入れる必要があるんですよ!」

という感じで。

そして、今回まだ取引も信用もしていないS君の会社に対して、私たちが大連訪問のスケジュールの1つに入れたことを感謝してくれ、その好意に報いるためにも一生懸命やりたかったと。

途中から鼻をすする音が聞こえたと思ったら、何やら泣いているんです彼。

Akimaru
えっ!そんなに!? 

まさかの悔し泣きです。

私、いままで電話口で悔し泣きされたの初めてです。

でも、私が大連を訪れる日にS君は会社にいません。

事実上のクビだったみたいです。

日本で会えたら食事をさせてください

残念ながら熱意のS君は大連で案内してくれることはありません。

一応、彼の仕事の引継ぎは別の方がされるということですので、スケジュールそのものに変更はないのですが、ちょっと彼のことが気になります。

悔し泣きして、少し涙声になっているS君に対して

Akimaru
S君は今後どうするの?

そうやってお節介にも質問してしまった私。

彼曰く、中国で再就職するか日本で就職するか検討して、これから決めたいとのこと。

そのうえで、また日本に来ることがあるみたいで、その時には是非一緒に食事をさせて欲しいと。

チャンスがあれば、是非私に協力させてくださいとのこと。

「食事代とかは全部私が出しますから心配しないで下さいよ」

って言うんですが、逆にそんな心配するほど小さくないです(笑)

ていうか、私のどこがそこまで彼の心に刺さったのでしょう?

確かに、これまで電話で色々と話しも聞いてきましたし、仕事の取引をする上で私が大事にしておきたいことなども伝えたりしましたが・・・

さらに、中国の文化のこととか仕事以外のことでも聞きたいことがあったら電話くださいと言うんです。というか私と仕事抜きで友達になりたいんだって。(いきなり言われても怖ぇよ)

いずれにせよ、国際電話は通話料が高くて心配だわ(笑)

中国はLineアプリが使えないので、Skype か WeChat でお願いしますわ。。。。

って連絡するかどうかわかりませんけどね。

これからの中国と日本の仕事

S君は日本のやり方(考え方)を中国でも受け入れる必要があると主張していましたが、昨今のグローバル社会では日本だからとか中国だからという考え方はしないほうよいと私は思っています。

お互いが歩み寄り、お互いにメリットのある結果を生むためにどうするか協力できるように話ができないと前に進まないです。

S君がこれからどうするかは知りません。

ただ、私に協力したいと言ってくれ、彼の考え方などを必死にぎこちない日本語で熱く語るS君には騙されてやろうかとも思えた。

まぁ、騙すよりも騙されるほうがマシというのが私ですから。

彼が私を求めてくれるなら、私も彼に応えられるようになっていなくてはならないと思いました。

万が一、騙されたとしても飲み込んでやるくらいの気力でこれからも頑張ろうっと。

一刻も早く新しい仕事ができることを祈っていますS君。


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