外国人力士の優勝に想う「町工場外国人労働者」のこと

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2018年大相撲初場所でジョージア出身の力士・栃ノ心が優勝しました。

2017年には19年ぶりの日本人横綱が誕生したということで、稀勢の里フィーバーが起こりましたが、結局は外国人力士勢に圧倒されている相撲界の様子は変わりません。

これほどまでに外国人力士が増えてきたのも、もうずいぶん慣れた気がします。

ところで、彼らは外国から日本にやってきて力士として働いているわけですから、もちろん就労ビザを取得してるはず。

私が生業にしている部品加工の世界でも、大手から中小零細まで外国人労働者が働いている会社は多いが、弊社もベトナム人の労働者を受け入れようと動いてみて改めて分かった問題がある。

人材不足・後継者不在などで今後、日本のものづくりを支えてきた町工場が次々と姿を消していくという報道も多い。

深刻なのは、赤字倒産ではなく黒字経営なのに “人” の問題で仕方なく会社をたたむというところが多いという点であり、ハイテク機械での仕事ではなく、肌と感覚にしみ込ませ培ってきた日本の技術が失われようとしていることです。

そういった問題を解消するためには、若い人が事業・技術を継承する必要があるが、どうしても時代の流れや流行に逆らうことは難しく、泥臭くて危険な仕事を敬遠する傾向が強い。

そこで、我々町工場の人間が目につけたのが外国人労働者です。

会社を任せられるべき人材の確保に国籍を問わなくなった結果だが、そこにもまた、新たな問題がありそうだとわかりました。


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外国人力士の就労ビザは「興行」

外国籍の人が日本で芸能関係やプロスポーツの世界で働くために交付される在留資格が「興行」です。

日本に在留している外国人は不法滞在でなければ、何らかのビザを取得しているはずであり、厚生労働省によれば、日本で一般的に就労が認められているのは以下の4つだそうです。

技  術…………………コンピューター技師、自動車設計技師等
人文知識・国際業務……通訳、語学の指導、為替ディーラー、デザイナー等
企業内転勤………………企業が海外の本店又は支店から期間を定めて受け入れる社員
(活動は、「技術」、「人文知識・国際業務」に掲げるものに限る。)
技  能…………………・中華料理・フランス料理のコック等

一方で以下のようなビザでは就労は認められていませんので、確実に就労ビザを取得しているかどうかを確認するよう、雇う側としても注意が必要です。

  • 観光目的などの短期滞在のビザ
  • 留学やホームステイなどのビザ
  • 技能研修などのビザ
  • 文化活動のビザ
  • 日本に住む家族として滞在する家族滞在ビザ

このうち、留学生や家族滞在している人は入国管理局で資格外活動の許可をもらうように申請すれば時間に制限はありますが働くことができます。

町工場で雇う外国人労働者の問題

部品加工などを行う町工場が外国人労働者を雇う場合は、大きく2つある。

それは、エンジニア(技術者)として海外から呼び寄せるか、実習生として呼び寄せるかです。

通常、エンジニアの場合は雇用期限がなく、ビザの更新を続けることでよほどの問題がない限りは働き続けることができる。ただし、転職する権利もあるため優秀な人材ほど自社に引き留めておくためには信頼関係の構築と給与もしっかりと渡す必要がある。

それに引き換え、実習生の場合は3年という期限を設けて外国人を受け入れて、自社で技術研修をさせてあげるという方法。

あくまでも、研修であって即戦力は求められないし3年後には必ず母国に帰らないといけないという約束があるのです。

これらについては、別記事で紹介しているので見てね。

人手不足が深刻な町工場も外国人労働者をどんどん入れている会社が増えてきたけれど、どうやったら外国人を雇えるのだろうか?ここでは2つの方法を紹介します。

色々な面から考えてみると、町工場としては長く勤めてくれる人材の確保が急務なんですよね。3年たって母国に帰られてしまっては意味がないんです。

それに、実習生は基本的に高卒や中卒すぐの素人がやってくる。何の基礎知識もない人たちです。

そういった意味でも、ある程度のスキルをすでに身につけているエンジニア(技術者)を獲得する方が良いとも言えます。

エンジニア(技術者)を獲得するために必要な費用については別記事を参考にしてください。

外国人を雇うと決めたら、実際に会社に入るまでどれくらいの費用がかかるものなのか?


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外国人技術者(エンジニア)に雑用・汎用機械の操作だけをさせることができない

よし、うちも人で不足だから外国人労働者の受け入れを検討しよう!

そう考えている町の社長さんには伝ておかなければならないことがある。

これも、実際に私が活動してみて気付いたことです。

まず、工作機械などを使った部品加工の業務の場合、色々な作業工程がありますよね。

材料調達・営業活動・汎用機を使った機械加工・CAD/CAMシステムを使ったプログラミング・手仕上げ作業・梱包作業・検査作業など。

外国人労働者を技術者として受け入れたい場合、特定のスキルを使った業務に従事させないといけないです。

汎用機でルーチン的な仕事をさせるというのはダメなんだって。

特定のスキルって何だよ!と言いたくなりますが、手っ取り早いのはCAD/CAMシステムによるプログラミングですね。

こういうのって、入国管理局に色々と書類を書いて提出する必要があるのですが、うまいこと書くコツがあるらしい。

これも、私の取引先で外国人労働者の受け入れ委託の仕事をしている方から聞いた話です。

でも実際に欲しい人材というのは、技術者でなかったりもします。

肌感覚で培った技術というのは、プログラミングじゃないんですよ。

機械に触れて、加工する時の振動や音、目に見て得る情報などなんです。

それに制限をかけられたら、いくら外国人労働者を受け入れてでも継承していこうと思っても無理がある。

日本の技術文化ともいえる「ものづくり」を消滅させないためにも、ビザにおける就労内容緩和をしてもらえると有難いなぁと痛感します。

もちろん、許可申請制でもよいので。

そうでなければ、外国人のアルバイト募集に切り替えるかな。。。。

それだけ町工場は深刻なんですってば。

さぁ、明日も仕事頑張ろ。


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