葛根湯と小青竜湯の使い分けとは

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風邪をひきやすい寒く乾燥した冬の季節、熱が出たり、咳が止まらなかったりするとお世話になるのが市販の総合感冒薬(風邪薬)です。

ドラッグストアや薬局には、いくつもの種類の風邪薬が置いてありますが漢方薬で対処したいという人も多い。

ところで、風邪をひいた時、真っ先に思い浮かぶ漢方薬って何でしょう?

おそらく葛根湯(かっこんとう)がダントツ有名ではないでしょうか。

でもドラッグストアの漢方薬の陳列棚を見てみると、葛根湯以外にも風邪をひいた時に使える漢方薬として小青竜湯(しょうせいりゅうとう)が置いてあることが多い。

もちろん、小青竜湯だけでなく紫胡桂枝湯(さいこけしとう)、麦門冬湯(ばくもんどうとう)も置いてある店はあるかもしれませんが、置いていない店も同じくらい多い。

それだけ葛根湯がメジャー過ぎるということです。

ただ、葛根湯がどのような風邪の症状にも万能に効くというわけではなく、使い分けが必要になります。他の総合感冒薬でも熱・喉・鼻水のどこに強く効くかで選ぶと思いますが、それと同じですね。

ここでは、特に比較されやすい小青竜湯との使い分けについて成分の紹介を含めて書いてみます。これで、あなたも漢方薬の選択ミスが無くなるはず。


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葛根湯と小青竜湯の配合生薬

まずは、それぞれに含まれる生薬を比べてみましょう。

葛根湯

麻黄(マオウ)、葛根(カッコン)、生姜(ショウキョウ)、桂枝(ケイシ)、芍薬(シャクヤク)甘草(カンゾウ)、大棗(タイソウ)

小青竜湯

麻黄(マオウ)、乾姜(カンキョウ)、五味子(ゴミシ)、細辛(サイシン)、半夏(ハンゲ)、桂皮(ケイヒ)、芍薬(シャクヤク)甘草(カンゾウ)

桂枝(ケイシ)と桂皮(ケイヒ)は同じ同じ植物の別々の部位を使った生薬で、効能も若干違いがあります。
桂枝は直径1cm以下の細い枝を裁断したものであり、桂皮は幹の皮を乾燥させたものになります。

配合されている生薬を見てみると、共通しているもの(赤字で示したもの)があることに気づくと思います。

麻黄、芍薬、甘草ですね。

これら生薬によって、鼻づまり、気管支喘息、消炎・鎮痛、抗菌、喉の痛みや咳止め効果が期待できます。

また、それぞれに共通している生薬が含まれるということは、併用すると思わぬ副作用が出てしまうということでもありますので避けるようにしないといけません。

葛根湯と小青竜湯の一般的な使い分け

いずれも風邪のひきはじめ(初期症状)に適用される漢方薬ということは同じですが、症状による使い分けをすることができます。

まずそれぞれにだけ含まれる生薬の薬効を見てみましょう。

葛根湯だけに含まれる生薬と風邪に対する薬効

葛根:発汗作用・鎮痛作用

生姜:発汗作用・体を温める作用

桂枝:発汗作用

大棗:強壮作用・鎮静作用により生姜などによる副作用を緩和してくれる

このように発汗作用を示す生薬が複数配合されていることが分かります。

そもそも、風邪はウィルスなどの体内への侵入に対して体が防衛反応を示すことで発熱などの症状が出ているのですが、葛根湯は体を温めてその防衛反応を助けると共に、ウィルスを弱らせることができた後、発汗作用によってじっとりと汗をかいて体温を下げる働きがあるので素早く風邪の初期症状を解消してくれるというわけです。

従って、主に以下のような風邪の初期症状につかいます(使用期間は2~3日程度)。

  • ゾクゾクとするような寒気
  • 筋肉がこわばったような、コリや痛みがある
  • 頭痛がする

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逆に、葛根湯は高熱がひどく、喉の痛みや口渇がある場合には向いていません。

小青竜湯にだけ含まれる生薬と風邪に対する薬効

乾姜:葛根湯に含まれる生姜の皮を取り除いて蒸して乾燥させたもの。中身は同じだが熱を加えることで成分が少し変化します。乾姜にも発汗作用がありますが、生姜と比べて体の中から温める作用が強く、冷えた胃腸の調子を整えてくれる作用もあります。

五味子:鎮咳去痰作用

細辛:解熱、鎮痛作用

半夏:鎮吐作用、去痰作用

桂皮:葛根湯に含まれる桂枝と同じ発汗作用があるが、より冷えの症状が強い場合には小青竜湯のように桂皮を用いる。

小青竜湯は葛根湯に比べて、体力的に虚弱な人に向いています。

冷えの症状がひどかったり、胃腸の調子が低下していると感じる場合により効果があるので、悪寒がひどく、咳や痰(たん)が多い人は葛根湯よりも小青竜湯を選ぶとよいでしょう。

また、小青竜湯はサラサラの鼻水が止まらないという人にもよく効きますが、逆にねっとりとした粘性のある鼻水が出る場合は症状が悪化する恐れもありますので使用するのはやめましょう。

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葛根湯と小青竜湯を使用しない方がよい人

いずれも共通して緑内障の人、高血圧等の循環器系に何らかの症状を持っている、薬を飲んでいるという人は使用を避ける必要があります。

その理由は葛根湯と小青竜湯の両方に「麻黄」という生薬が含まれているためです。

葛根湯と小青竜湯を飲むタイミングと期間

漢方薬は通常、市販されている総合感冒薬とは飲むタイミングが異なります。

葛根湯と小青竜湯の場合は風邪の初期症状に使用することが推奨されるのと、服用時間もよくある食後ではなく食間です。

食間とは朝、昼、晩の各食事の間の空腹時です。

例えば、7時に朝食を摂ってから9~10時に漢方薬を服用し、12時に昼食を摂るといった具合です。

食事と食事の間に決まった時間(間隔)をあけないといけないという決まりはないので、おおよそでかまいません。

もしも、食間に服用するのを忘れたという場合は、食後よりも食前の方が望ましい。

そして、服用する期間についても、あまり長期間の服用は原則として避けます。

2~3日間の服用でも症状が治らないという場合は、病院で診察を受けることをおススメします。


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