町工場で外国人労働者を雇うための2つの方法とは

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景気が悪い時は人件費削減のために社員を解雇してきたけれど、景気が上向くと途端に人手不足だと嘆く企業。

それは、町工場でも同じく深刻な問題となっています。

とりわけ、2008年のリーマンショックで多くの町工場が廃業して淘汰されました。

なんとか首の皮一枚で繋がった会社も多くの従業員を泣く泣く解雇したところもあるようです。

しかし、ここ最近2017年の製造業は全体的に活況を帯びている傾向が強く、どこも人手不足です。実際、町工場では従業員の高齢化、若者不足による事業継続が難しくなってきている、あるいは危機感を覚えているという会社が多い。

テレビCMでもバイトや正社員の求人関係の広告をよく目にするようになった気がしますが、それでも町工場には人が定着しない。

かろうじて、人材補充ができているのはそれなりの規模であったり、求職者へのアピールポイントを持っている企業くらいでしょうか。

そんな人材確保に悩む町工場ですが、最近は外国人労働者が増えていることに気が付いている人もいるのではないでしょうか。

加工屋
そういや、中国人やベトナム人などの労働者が町工場で働いているをよく見るなぁ 

ということで、外国人労働者を雇うことに少し興味を持つものの、どうやったら雇えるのだろうか?と悩む人も多いはず。

ここでは、外国人労働者を雇うための2つの方法を比較紹介します。

それぞれに、メリット・デメリットがありますよ。


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外国人労働者をエンジニアとして雇うか、実習生として受け入れるか

基本的には外国人労働者を雇うには「エンジニア」としてか「実習生」としてかによって、その手続きや方法が全く異なります。

エンジニアの場合、母国で大学卒業あるいは専門的な知識を学ぶ専門学校や短大を卒業していることが前提条件となります。

なので、エンジニアとしての基礎スキルが備わっているというのが、あくまでも前提です。

(人によっては必ずしも満足できるようなスキルレベルではないかもしれません)

一方、研修生は高校卒業以上であれば問われません。

彼らは研修生であって技術者ではない。

彼らが日本に来る大義名分は、日本で技術を学んで母国に帰り活用するということです。

エンジニアは技術をすでに持っていて、それを活用して日本で働く人。

研修生はスキルがないので、日本で技能実習を受けることでスキルを身につける人。

たとえ同じ業務をしてもらうとしても、この違いがあります。

エンジニアはそれなりに即戦力になりそうな感じもしますが、技能実習生は正直なところ素人同然です。全てにおいて何もしらないと思うべきでしょう。

外国人労働者の在留資格(VISA)

エンジニアと実習生では日本に在留するための資格(VISA)の内容が異なります。

エンジニアは技術者としての業務に携わるための技能ビザや技術ビザなどになります。

他にも、芸能ビザ、研究ビザ、留学ビザなどいくつかありますが、それぞれのビザの内容と全く違う業務に就くことは認められていません。

一方で実習生は感覚的には学生の研修生を受け入れるようなもの。

ビザは技能実習になります。

技能実習ビザの場合は、他の就労ビザとは大きく異なっており、「〇〇会社で○〇の技術習得をするために日本に在留します」というように申請します。

なので、技能実習ビザなのに申請した会社と違う会社で働くということが許されません。

もしも、申請した会社を離れるのであれば、母国に帰るしか選択肢は残されていないのです。

外国人労働者の受け入れ人数制限と雇用期間

エンジニアの場合、会社として受け入れてよい人数に制限がありませんが、実習生の場合は従業員が50人以下の場合は3名までというように制限があります。

実習生はあくまでも技術を教えてもらいに来ているわけですから、会社としては指導してあげないといけません。

それなのに、日本人の数が少なくては指導もままなりませんから受け入れ可能人数に制限が設けられているのでしょう。

また、気になる雇用年数ですが、エンジニアは就労ビザを更新する限りは何年でも日本で働くことができます。

しかし実習生は日本で技能を習得して母国に持ち帰らないといけませんので、3年または5年で必ず100%母国に帰らなければなりません。

実習生の最大のデメリットはここですね。

3年かけてやっと技術を覚えて会社の売り上げに貢献してくれるようになったなと思った矢先に帰国が待っているというオチ。

加工屋
じゃあ、エンジニアの方が断然いいよね! 

と思いますよね。

でも、エンジニアは就労ビザの有効期限がある限りは日本人労働者とさほど変わりません。

何が変わらないのかというと、転職ができてしまうということです。

ここの会社はちょっと合わないなぁと感じたら、就労ビザを持っている外国人労働者は転職によって同業他社に移ることができるのだ。会社はそれを阻止することは許されない。

あるいは、給料があっちの会社の方がいいらしいから転職しますなんてのもある。

そのためか、一部の地域では外国人労働者の賃金を談合してお互いに転職させないようにしているところもあるとか。


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外国人労働者の賃金事情

多くの町工場の社長さんが気になる外国人労働者の賃金。

実は、いくらでもいいだろ?というわけではないのです。

安い労働力を確保するぞ!というのは、基本的に許されていないのです。

どういうことかというと、まずエンジニアの場合は月給制でなおかつ他の日本人労働者と同じ水準の給与を支払わないといけません。

例えば、日本人の新卒採用の最低賃金を基本給16万円と会社で定めている場合、外国人だからといって基本給12万円・・・というのはダメなんです。

町工場で最も多いのは月給16~20万円だと思いますが、外国人エンジニアを雇う場合も同じ水準にしてください。

ところが、実習生の場合は月給制ではなく時給制です。

その地域における最低時給というものが定められているはずで、それに準じていれば問題ありません。

極端な話「外国人だから時給500円ね」なんてのは罰則の対象になりますのでご注意を。

その他、エンジニア、実習生問わず保険も加入は必須です。

雇用保険、社会保険など。

また、手当なども日本人と同じく支給しないといけません。

外国人労働者が従事することのできる業務内容とは

エンジニアと実習生では、実際に日本の会社で従事できる仕事の内容が異なります。

エンジニアは特定のスキルをすでに持っており、そのスキルを活用した仕事を日本でする人です。

なので、IT技術を習得しているのに、段ボールの荷物運びや掃除をさせるというのは違反です。かならず、入国管理局に提出した就労ビザの内容に沿った業務をすることが義務となります。

工場のルーチンワークをさせるために数年後の帰国義務がないエンジニアを入れようと思ってもそう簡単にはいかないということでもあります。

部品加工の会社で、機械加工させようと思ってもエンジニアとしての仕事ではないと判断されてしまい、就労ビザが下りないことはよくある話です。

実習生の場合、特に職種や業務内容に制限はありません。

エンジニアと比べると非常に幅広い業務内容に従事することが許されます。

もちろん、単純労働だってかまいません。

そんなに特別な知識やスキルを必要としない業務が多いなら、実習生でもよいかもしれませんが3~5年後には必ず帰国してしまいますので、常に人材補充を繰り返さないといけないデメリットがあります。

外国人労働者を雇う方法

外国人の実習生を受け入れる場合は、必ずJITCOあるいは認定の協同組合を通して受け入れます。

受け入れにあたり、受け入れる側の会社が健全な企業であることが前提となりますので、色々と審査があります。

また、事務手続きが多くて煩雑なので、共同組合が代理で作業をしてくれるところが多い。

一方でエンジニアは人材紹介会社がいくつかあるので、それら会社にお願いして面接・採用するのが一般的な流れです。

いずれにせよ、履歴書確認や面接など日本人雇用の時と同じような手順を踏んで採用します。

面接は現地に行って直接する場合もあれば、Skype(スカイプ)によるテレビ電話で済ます場合もありますが、多くの企業は直接現地に行って面接することを薦められる。

やはり、実際に会って話すのとテレビ電話では違うのかもしれません。

現地に行けば、採用使用としている人がどんなところで育ち、どんな文化の中で暮らしているのかを肌で感じることができますしね。

最後に

外国人労働者を雇うと決めた後、覚悟しないといけないのは日本語レベルです。

採用を決め、入国管理局に就労ビザの申請を出してから許可が下りるまでに3~6カ月を要することがありますが、その間、彼らは現地で日本語学校で日本語を学びます。

しかし、たかだか数カ月で日本語がペラペラになるわけもなく、やはり日本に来ても最初は意思疎通が難しかったりします。

でも、それは仕方のないことだと割り切り、日本での生活の中で日本語を覚えてもらうことを覚悟しよう。

また、入国許可が下りたら3カ月以内に入国しないと入国取り消しになります。

なので、入国許可が下りたらまずは、日本での住居の確保をしてあげてください。

そして、家具なども用意してあげると親切です。

よくあるのは、マンションやアパートの一室を会社で借りて、外国人労働者に住まわせるという方法。

家賃は給与から天引きするか、半分あるいは2/3を会社が負担してあげるなど様々。

お互いが納得するように決めましょう。

そして、もう1つ大事なことは住居の場所です。

外国人労働者は基本的に徒歩か自転車での移動がメインになりますので、住居の近くにスーパーなどがあると親切ですし、会社までの距離も遠くないところを選んであげよう。

外国人労働者の生活の面倒を見るというのは、最初は会社の務めでもあるかと思います。

そうやって、思いやる心を持つことが永く定着してくれる秘訣に違いありません。


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