凄すぎる『オリジナル商品の試作サービス』と町工場の住み分け

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あなたは、何か自分のオリジナル商品を作り販売したいと思ったことはありませんか?

そのためには試作をして問題がないかを確認したいだろう。

だけど、町工場に頼もうかと思っても対応してくれそうなところはないし、コストが高額になるかもしれない。

あるいは問い合わせのメールや電話さえかけにくい・・・という人だっていると思う。

そんな時には3Dデータさえ用意すれば、試作の見積りから完成までハイスピードで対応してくれる会社がある。

それがプロトラブズ合同会社

本社をアメリカのミネソタ州に置き、日本支社は神奈川県にある。

なによりも、3Dデータさえ用意できるのなら、オンラインで無料見積りしまくり放題。

しかも、一切の面談不要という人見知りには超最適なサービスとなっている。

なにより、見積り回答のスピードがかなり速い。

オンラインなので24時間いつでも見積り依頼が出せる。

プロトラブズが提供しているのは

  • Firstcut:切削加工
  • Protomold:射出成形

いずれかを選べるが、全ての処理はコンピューターがかってに処理しているという驚き。

誰かが必死になって見積もり作業をしているのではないので、何回も何回も見積り依頼をだそうが誰にも迷惑をかけないという安心感。

これは利便性に特化したサービスだと言えますね。

ハイスペックのコンピューターによって、全てをデータ化しているのでこのようなサービスを構築できるわけで、これは町工場が真似できない営業スタイルだと思う。

こんなものを見てしまうと、中小零細企業はもはや住む場所さえなくなるのでは・・・という不安に襲われる人もいるかもしれません。

でも。

ちょっと待った!!!と言いたくなる点も実はあるんですよね。

実際にプロトラブズのページを見たり、見積り依頼を出してみたりした経験がある人ならわかること。

たった数日でパーツが届くというのは、全ての金属加工品に適応できるわけではないのです。

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3Dデータさえ用意すれば・・・

冒頭で紹介したプロトラブズですが、最大の難点は3Dデータを用意しないといけないことです。

普段から仕事や趣味で3Dデータを扱う人なら問題はないかもしれませんが、そうでない人にとっては、まずはじめにここでつまづく。

構想しているものがあっても具現化できないのです。

3Dデータを作る最もメジャーなソフトにソリッドワークスがあり、ソフトの使い方もインターネットで詳しく公開されているので、困ったときにはすぐ自分で調べることも可能。

ただ、ちょっとソフトが高額なので、おいそれと買うわけにもいかない。

それに3Dデータ云々に素人だったら、そんなことまでやれないというのが本音だろう。

そんな時にはプロトラブズの3D設計支援パートナーの会社も紹介されていますので活用してみるのもよい。

いやぁ、何かそこまで本腰じゃないんだけどというのなら、ココナラのような個人で仕事を請け負うサービスを利用してみると案外格安で3Dモデルを作ってくれる人が見つかるかもしれません。

ココナラのページで「3Dデータ」とでも検索してみるとヒットするかもしれません。

いずれにせよ、プロトラブズを利用したいのなら3Dデータは必須です。

ここは、二次元の図面でも試作対応してくれる町工場との違いですね。

加工品の精度指定はどうだろうか?

部品加工の世界にどっぷり浸かっている人間にとって、図面を見るとまずは形状や大きさの他に寸法公差が気になるんです。

図面を見せてもらうときには「材質は?」「どれくらいの大きさ?」「公差は厳しい?」なんてやり取りが町工場にはあります。

実際にプロトラブズの加工設計ガイドラインを見てみると、公差について「予想最小公差は±0.10㎜(JIS B 0405 中級相当)」と記載されている。

これをどう判断するか。

正直、精密部品は作れませんよと公言しているようなものと捉えるのが、部品加工の世界の人間だろう。

超精密部品になってくると、0.01mm、0.001mmのレベルの寸法公差を要求されるものだってありますが、プロトラブズが万能ではないという弱みの部分をあえて取捨択一することで、逆に強みが際立つということを見せ付けられたような気がします。

自社で対応できることに制限を設け、それを踏まえた独自性を打ち出すということが苦手な町工場は見習わないといけないと思う次第です。

「それはできません」じゃなくて「これができます」を発信しないといけませんね。

材質の限定とサイズの限定で作業効率の向上

この世には、非常に多くの材質があり金属や樹脂にもその中身は用途によって細かく分かれています。

プロトラブズでは限定した素材のみを扱っています。

金属なら一般の人が思いつくようなオーソドックスなものに限定されています。

この時点でターゲティングができていると言える。

我々のような産業技術の専門分野を相手に仕事をするよりも、どちらかというと一般大衆や素材へ深いこだわりのない分野の顧客にベクトルが向いている。

なので、熱処理、研磨、メッキ、コーティングなどは対応していないようです。

自分たちが出来ることの中で最高の技術を、最速の対応力を極めるのは1つのブランドを確立する手法の1つだと学べるところですね。

「驚きの価格で」というのは、いささか・・・

実は以前、とあるアルミ部品を2種類各50個ずつの計100個を作る仕事を受けたのですが、知人に3Dモデルを作ってもらいプロトラブズで見積りをとってもらったことがある。

その時、プロトラブズからの見積り提示価格は1つ10,000円程度でした。

正直びっくりしました。

だって、せいぜい3,000円くらいだろうと予想していたからです。

結局、その製品は弊社の協力会社に製作してもらったのですが、なんと1個2,000円ほどでした。

実に1個8,000円ほどの差があったわけです。

全部で100個作ったわけですから、800,000円の差額が出た事になります。

正直、アルミ製品などの切削加工において納期はともかく、間違いなく我々町工場の方が断然安くできる自信がある。

ネット上で見積り依頼ができ、コンピューターが計算して返事を返してくれるという利便性は大きいが、何を優先するのかは顧客次第ですね。

町工場がこれから生き残る、あるいは新たに脚光を浴びるためには、組織化をする必要があるのですが、それは町工場単位ではなく同じ志をもった仲間が集う横の繋がりを強化し、その中をシステム化することです。

その集いの中から見積り依頼が来たときには、24時間以内に返答するなどというルール作りも必要になるので、理想は大きいが実現がかなり難しい。

そうなると、やはり個別に独自性を見出すしかないのだろうか。

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