町工場の売り上げアップを阻む『引退組』による老害

町工場

ものづくり産業が斜陽産業と言われ続けて久しいこの頃ですが、決して若い人材がいないわけではない。

 

だが、若者の行く手を阻むのは日本のものづくり精神が下火になっていることだけではないことをお伝えする。

 

天下のトヨタ自動車は日本のものづくり産業のトップリーダーとして走り続けているが、そのトヨタ自動車のみならず、他の諸々のメーカー企業を縁の下で支えているのは間違いなく町工場であるという自負はある。

だが、常々起こる大企業のコストダウン計画に涙を飲まされるのも町工場なのだ。

 

その脅威とも言える大企業の計画に対抗し続けて今の町工場はやり繰りをさせられているが、その努力をも崩壊しかねない、いや一部では崩壊させている牙城がある。

 

それが、高齢によって現役を退いた引退組だ。

 

戦後の日本、高度経済成長期の産業を支え、働き続けてきてくれた彼らには畏敬の念がある一方で、今は我々にとって老害になりつつある存在も一部ではいるということ。

批判もあるかもしれないが、我々若い世代の悲壮を鑑みて欲しいと願うのです。

 

スポンサードリンク

 

「ボケ防止」それが町工場の価格崩壊を招いている事実

年齢が60代以上の世代の中には、大手企業を退職した職人たちがいる。

彼らの一部は、退職した企業から廃棄処分になる予定の機械を譲り受け、それを元に安く部品加工を請け負っている方々が存在するようです。

 

あるいは、景気の良かった時代の遺産が残っており、町工場の建屋も賃貸ではなくて自分の物。

工作機械のリースも当然なし。

そろそろ、辞めようかなぁってくらいの人たちもいる。

別にガチャガチャ毎日血眼になって金を稼がないといけないという危機感から解放された人たち。

 

彼らは退職金を貰ったり、へたすれば年金も貰っている。

だから特別お金に困っているわけではないが、仕事を辞めたところで趣味もないし、ボケ防止のためにもこれまでやって来た機械加工の続きでも趣味がてらやろうかという算段です。

 

 

趣味がてらでっせ。

 

こちとら30代、40代は、家族を養うために必死のパッチで頑張って仕事せないかんのに。。。。

クソ羨ましい。

 

 

「なんぼでも、やったるで」その安売りヤメてほしいと願う町工場

彼ら引退組で機械を持っている、あるいは町工場で老後をのんびり仕事というか趣味をやっている人たちは、ほとんどがお金に困っていないらしい。

なので、激安の加工単価を言われても「ええよ、ええよ」で受けるらしい。

 

その日のパチンコ代とか、おやつ代とか、とにかく余剰金なわけです。

彼らの目的はお金を稼ぐことよりも、仕事をすることで自身のボケ防止だと公言している人もいるくらいですから。

 

正直、現役バリバリ若者世代の町工場だと、大赤字になりそうな加工単価であっても普通にやるわけです。

 

 

そうするとね、周りが大変困るわけです。

だって、ビックリするような加工値段でやっているわけですが、何故かそれが全うな値段設定だと勘違いしちゃうおバカさんがいるもんで、たまたま、別の会社に加工依頼をする時にその激安値段で加工しているという実績があると脅しにかかってくるそうだ。

 

無理にきまってんじゃんって、みんなゲンナリするんだ。

 

 

安さに群がる先の見えない営業マンに対する辟易

このように、とにかく無賃労働はしないけど利益なんてことは全く考えていないし、赤字という概念すら持たない「引退組」に、加工単価だけで真っ向勝負をしても勝ち目はほぼほぼ無い。

うちも100%価格競争させられたら負ける自信があるね。

 

大手や中堅商社企業の営業マンたちは、仕事をくれるお客様からのコストダウン要求にとにかく応える方法、応えることができる加工屋探しに躍起になっている。

あっちが単価1000円安い。

こっちが単価500円安い。

 

そんなことばかりしている営業マンの心労は察するものの、加工屋サイドの人間としてはちょっと苛立ちを覚えることもある。

 

 

あと、たまに「見積もりをお願いします」って言われて、返答したら7割くらいの確立で

 

「もう少し何とか単価安くなりませんかねぇ」

 

って言ってくる営業マンもいる。

 

くっそ!仕方ねぇなぁと思いながらも、1万円って回答した見積書を眺めながら仕方なしに「どれくらい下げたらいけそうなんですか?」って聞くわけです。

 

すると・・・

 

 

「200円くらい下げれますか?」

 

 

 

 

何言ってんの??

それでおたくに利益どれだけ出るのよ?

嫌がらせか?

 

疲れるわ。

おとといきやがれ!!

 

こんな気持ちにさせないでください。。。

 

 

超低価格の弊害は将来自分に返ってくることをいい加減知ってくれ

優秀なのか、できそこないなのかよくわからないけど、加工代の単価交渉をしてきたりする営業マンってとにかく「安さ」を求めていることがある。

 

そりゃもちろん、みんな安く加工ができれば仕事が来るかもしれないけれど、1日に稼がないといけない最低ラインの売り上げってのもあるわけです。

安売りをすれば、それだけ大量の仕事をこなさないといけないわけですが、零細町工場は少人数であるため、人海戦術をするわけにもいきません。

単価を下げられてもこなせる仕事の量にも限界があるし、体力にも集中力にも限界があるんです。

 

単価の安い仕事は手早く終わらせないと、経営が苦しくなることだってあるわけです。

手早くやろうと急ぎ足で加工を進めれば、当然加工の質や精度の低下も否めない。

 

そうすると、今度は営業マンが「ここは加工の質がわるい会社やなぁ!」って勝手に思い込む。

町工場からすれば、お前のせいや!って言いたい気分なわけです。

 

単価の良い仕事は、少しばかり時間をかけても丁寧にできるわけです。

単価の安いものだって、本当は丁寧にじっくりやりたいのだが、それができない状況に陥れられるわけです。

それがダメなら自動機で加工してくれそうな会社に頼みに行ってくださいってブーブーみんな言うようになる。

 

そうは言っても、なかなか都合よく理想の加工屋が見つからないのも現実。

 

結局は、安くても半分趣味でやってくれるような「引退組」に加工を頼みにいくしかないようになるわけ。

でも「引退組」だって、未来永劫その趣味(仕事)を続けられるわけではありません。

体力的にも精神的にも「もう、疲れたからヤメや」って時が来るんです。

 

死ぬまで現役って人もいるかもしれないけど、死んだら終わり。

 

その後に困るのが、担当の営業マンなわけです。

他に同じ単価で加工してくれる会社が見つからない!!ヤバい!!どうしよう!!って。

 

今、まさにその隙間の時代に突入していると感じています。

高齢で会社をたたむ町工場も増えてきましたから。

 

 

デフレのスパイラルが町工場に起きないように願うが遠し

「引退組」のみならず、中国や東南アジアが台頭してきた20年以上前から比べるとデフレスパイラルの勢いは近年落ち着いてきているようにも見える。

しかし、それは日本価格の崩壊が起こってしまっているからです。

 

かつて中国がとにかく安さを売りにして日本の仕事を奪取していた時代がある。

しかし、中国も著しい経済成長を見せ、上海や大連などの工業地域での加工単価は驚くほどの安さでは無くなっている。

へたすれば、日本の町工場で加工するほうがずっと安くつくケースも多い。

 

それでもなお、メーカーはコストダウンを掲げることがあるが、決してこれ以上町工場にしわ寄せをしないでほしいと願うばかりだ。

その願いが遠のくことがなきよう切にあがらう決意を持つ。

 

 

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でフォローしよう!

コメント

  1. […] このような現実を生んでいる要因の1つは、日本のものづくりを担う職人の高齢化にもある。 […]

タイトルとURLをコピーしました