部品加工の図面の書き方に迷ったらサイコロの展開図を思い出そう

Facebook にシェア
Pocket

今回から個人が町工場に部品加工を依頼したい時に役立つ「い・ろ・は」について、少しずつ書き足していこうかと思います。

部品加工に関する専門書物などはありますが、正直ページを開くごとに眠くなる。

私も「ものづくり」の世界に入った初期は書物を読んで勉強しましたが、奥が深すぎる。

しかし、実際に部品加工をする上で絶対的に必要な知識というのは限られてくるし、随時知識は付け加えながら進めば大丈夫ということが分かった。

「ものづくり」を生業としない個人客からすれば、1から勉強なんかするのは絶対に面倒。

そんなあなたに向けた、これだけ知っとけば個人でも町工場に加工依頼の問い合わせをするのがスムーズになるという情報を追記していきます。

町工場サイドの視点からも、依頼のコツなんかをお届けできればと思います。

では、今回は図面の書き方について。

スポンサードリンク

部品加工を町工場に依頼するときに絶対欲しいのが図面

個人が町工場に依頼したいと思う部品加工の内容というのは実に様々あるが、大きく分けると次の2つだろう。

  • 既製品の”ここ”をちょっと細工してほしい。
  • 自分が考えているパーツを作ってほしい。

つまり、今現在手元にあるものに手を加えてほしいという内容か、こんな物が欲しいが材料を調達して1から作ってもらえるだろうか?という内容になる。

既製品の追加工においては、取り扱ってくれる町工場が非常に限られているのでご注意願いたい。

弊社でも個人からの部品加工を請け負ってはいるが、既製品の追加加工はかなり慎重に対応させて頂いている。

その理由は明白で、部品加工の専門家である町工場といえども”失敗”はゼロではないからです。

万が一失敗をしてしまった場合の保証が100%できないところに受託に対する躊躇が出てくるわけです。

それが廃盤の製品であったり、一点ものであったりする場合は概ね丁重にお断りすることが多い。

さて、そんな追加工とは別に「こんな部品」を1から作ってほしいなぁという要望をお持ちの場合、できれば用意しておきたいのが図面です。

部品加工における情報の全ては図面にあるからです。

図面さえあれば、それを元に部品は作られます。

近年ではCADソフトを使って書いた図面データをメールなどで渡すことも増えてきています。

工作機械に加工プログラムを入力するのも、今はほとんどパソコンソフトを使用しますが、その時に必要になるのが図面データなので、こちらが他社に加工依頼をする時には「図面データください」と言われることもある。

しかし、個人が町工場に加工依頼をする時には無理にCADソフトを購入してデータを渡さなくても良いだろう。

手書きで十分です。

とにかく、図面があって加工依頼をするのか、図面がないけど加工依頼をするのかは町工場サイドからすれば見積もり作業も加工作業も手間が全く異なるので、できれば図面は用意できるようにしておこう。

図面の書きかたの基本はサイコロの展開図

図面って聞くとなんだか難しそうだしなぁと後ずさりしそうですが、実際に”こういう物”が欲しいんですっていう意思表示がザックリとできればOKなんですね。

突き詰めて形式通りにきちっとした図面は不要。

基本中の基本さえ押さえた図面で全く問題ないのです。

肝心なことは、図面を見て作るものが自分の考えているものと違うものでなければいい。

間違った書き方をしてしまったが故に、思っているものと違うものが出来上がってしまうことさえ回避できれば最初は合格なんですから。

その図面の書き方の基本的に間違ってはいけないポイントは展開方法です。

三角法、一角法などの書き方があるが、概ねは三角法で書きます。

(まぁ、そんな名前はどうでもいい)

それでは、実際にサイコロの図面と展開図を比較してみます。

まずは、サイコロの展開図

小学生の頃に学校で学んだような気がしませんか?

間違った展開をしているのはどれでしょう?みたいな問題がありましたね。

大事なことは、どの面を上にして見ているのか?ということです!

上側の絵は「アイソメ」という呼称で呼ばれる見方で、この場合だと、2のマスを上にして見ていることになります。

なので、下側に描いている展開図も2のマスを中心にしているのです。

では、これを私たち町工場の人間が毎日見ている図面へと変換してみましょう。

繋がって展開されていた面がバラバラになりましたね。

しかも、3面だけしか描かれていません。

でも、これがいつもの図面の形なんです。

共通していることは、2のマスを上にして見ているということ。

もちろん、全ての6面を展開図のように描いても問題ありませんが、実際に作りたいものの図面を自分で描いてみると、こっち側の絵はいらないなぁというのが解ってきます。

※もしも、本当にサイコロを作る場合は6面全てを描いた図面を用意しなければ、どこの面にいくつの目の面がくるかわかりませんけどね。

実際には寸法線の記入があるので、小学校で習ったような展開図にはしないという理由もあります。

捕捉)寸法の数字の単位は全て”ミリ”

上にの絵でちょこっと寸法を記入しましたが、数字が30.00となっています。

これは30ミリであって、30センチでも30メートルでもありません。

図面に書き入れる寸法の単位は全てミリ単位であると覚えておきましょう。

たまに、寸法にcm(センチメートル)と書いてこられる方がいらっしゃいますが、加工屋サイドとしては見にくい図面になってしまいます。

もしかすると、加工を間違えてしまうかも。

図面を描くときのポイント

サイコロの展開図を思い出すようにと言いましたが、作りたい物を上から見た絵、正面から見た絵、右横から見た絵の3つ(場合によっては2つ)を描けばいいのです。

例えば、個人が提示してほしい最低限、加工上必要な情報が記入された図面の例というのはこんな感じでしょうか。

あれ?

正面から見た絵が描いてないじゃないか!!

そうなりますが、これは正面図は描いても描かなくても分かるから省略しているんです。

こんな図面も沢山あります。

不必要にごちゃごちゃ描き過ぎても、図面が見えづらくなるので出来るだけシンプルにしたいのです。

ちなみに、実線で描いているのは目に見えている線。

点線で描いているのは、実際には目に見えていない線を表しています。

もちろん、他にも書き入れるべき情報などはありますが、それはまた今度ということで。

実際に出来上がる立体図はこんな感じです。

丸い形の図面の書き方も基本はサイコロの展開図と同じこと

これまではサイコロを例にしていたので、四角い物を描くポイントについて言及しましたが基本的に丸いものでも三角の物でも、多角形の物でも同じことです。

上から見た絵

正面から見た絵

右横から見た絵

が必要であり、場合によっては下から見た絵、左から見た絵などを加筆していきます。

「Φ」という記号が登場しましたが、これは「直径」という意味で「ファイ」とか「パイ」とか呼びます。

なので、この図面だと一番大きいところが直径80ミリということになります。

半径で表記したい場合はR40と書きます。

これで半径40ミリ(直径80ミリ)という意味になります。

立体図はこんな形です。

どうしても展開図が理解できないから図面が書けないという場合の対処法

サイコロの展開図は理解できるけど、実際に自分が作りたいものを図面化しようとすると難しい!

ダメだ・・・・

そう悩み挫折しそうな人は、図面を描ける人にお願いしちゃいましょう。

その方法は2通りあります。

図面も描いてくれる加工屋さんに打診してみる

加工屋さんの中には図面も無料で描いてくれる会社があります。

最近、少しずつ増えてきている気がします。

弊社も一応は無料で描いています。

本音は図面を持ってきてほしいですけどね。

形状が複雑になった場合は、製図だけでかなりの時間を取られることもあるので、その時は料金が発生します。

図面の製図を外注に出す

図面を無料で描いてくれる加工屋さんもありますが、その加工屋さんで加工できないような内容のものは当然、図面を描いてはくれません。

図面を描いてもらってバイバイはあり得ませんから。

そこで、利用すべきは製図の外注さんです。

様々な専門スキルを持った方々が仕事を低価格で受けてくれるサイトを利用するのが手っ取り早いです。

有名なサイトと言えば、知識・スキルの販売サイト【ココナラ】


基本的に登録料は無料ですから、登録後に依頼したい内容の仕事のキーワードでサイト内を検索すれば100%ではありませんが、見つかる可能性は高いです。

安ければ500円くらいで引き受けてくれる外注さんもいらっしゃいますが、ホントにすごい。

まとめ

個人で加工屋さんに部品加工を依頼したい時に用意できたら嬉しい図面。

その基本中の基本について書きました。

図面には寸法に対する公差や面粗度、平行度、直角度、真円度などなど書き入れようとすれば情報はたくさん書けますが、必要最低限のことさえ書ければ問題ありません。

最悪、口頭でちょこっと補足説明して要望を伝えれば大丈夫ですから。

製図を極める必要はないし、加工屋も完璧な図面なんて求めていませんので、あまり気負わずに頑張って描いてみましょう。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でフォローしよう!

Facebook にシェア
Pocket

関連記事


スポンサードリンク




シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

コメント

  1. […]  健康を考える町工場の薬剤師ブログ 部品加工の図面の書き方に迷ったらサイコロの展開図を思い出そうhttp://anm7242.net/pingye.sakura.ne.jp/2016/08/24/zumen-kakikata/今回から個人が町工場に […]

  2. […]  町工場で働く薬剤師ブログ 部品加工の図面の書き方に迷ったらサイコロの展開図を思い出そうhttp://anm7242.net/pingye.sakura.ne.jp/2016/08/24/zumen-kakikata/今回から個人が町工場に部品加工 […]

  3. […]  町工場で働く薬剤師ブログ 部品加工の図面の書き方に迷ったらサイコロの展開図を思い出そうhttp://anm7242.net/pingye.sakura.ne.jp/2016/08/24/zumen-kakikata/今回から個人が町工場に部品加工 […]