それって意外?部品加工(単品加工)の加工サイズとコストの関係性

部品加工コスト お金・費用

切削部品加工(単品加工)の依頼をするときには、まず見積りをしてもらうでしょう。

その時、小さいほうが材料代も安いし削る量も少ないからコストは安く済むんじゃないの?

そう思う人も多いのでは。

 

しかし、実際に部品加工業者に見積依頼をしてみると、手のひらに乗るくらいの小さな部品なのに想像以上の価格回答だったため依頼を断念した・・・

という経験をお持ちの方もいると思います。

 

なんだかスッキリしないなぁという人のために、今回は部品加工価格とサイズの関係性について紹介します。

部品加工(単品加工)の加工サイズとコストの関係性

コスト関係表

あなたは、部品加工サイズとコストの関係性をこのようなグラフで表したように考えていたりしていませんか?

これ、間違いです。

 

実際の傾向としては部品加工が小さいほど高くなり、手ごろサイズになると価格が安くなります。

そして、手で持ち上げられないくらいの重量に近づくサイズを超えてくると、また価格が上昇していきます。

コスト関係表正

※これは、あくまでも単品加工においての話です。

量産加工になると、また話が全く変わってきます。

 

「小さい方が安い」とは限らない理由

 

小さい部品って、材料費もほとんどいらないし、削る量も少ないから安くできるんじゃないの?

という意見は当たり前に考えてしまうことです。

しかし、実際は違います。

 

そもそも「小さい」の定義はどの大きさから小さいと言うのか?

 

その答えは加工業者によるというのが正解だと私は思っています。

というのも、加工業者というカテゴリの中には、様々なサイズの加工対応をする業者がそれぞれのテリトリーに分かれて存在しています。

 

大きいサイズが得意。小さいサイズが得意。

というのではなく、旋盤加工なら直径1m以上の大物が得意とか、直径20~100mmくらいのものが得意とかです。

 

各業者の対応加工サイズの上限と下限があって初めて、大きい、小さいが言えるわけです。

なので、小さい部品なのに見積価格が思った以上に高かったという人は、見積依頼をする業者を間違えていた可能性が高いと言える。

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加工サイズが小さくなると工作機械や切削工具がミスマッチしてしまうこともある

加工対応可能サイズが記載されている範囲内なのに、なんで小さいサイズになると高くなるのか?

加工できるんじゃないの?

という疑問があるかと思いますが、一応加工はできますけど・・・という感じを汲み取ってもらうとよいかもしれません。

 

普段からメインで加工しているサイズというのは、それぞれの業者ごとにあります。

そのため、常備している切削工具なども結構偏りがあるんですよ。

 

小さいサイズの部品を加工しようとすると、普段はほとんど使わない工具を新たに購入したりすることもあります。

そうすると、その工具費用を加工費にオンしている可能性も無いこともない。

また、普段やっていない小さいサイズの加工だと、慣れていないこともあって時間が逆にかかってしまうということもあり、価格が高くなってしまうのかもしれません。

 

あくまでも単品加工の話なので、加工はすぐに終わるけど段取りに時間かかるのでコストかかるという話もよく聞きます。

 

例えば、1時間あたり4000円の時間チャージの加工業者があったとします。

小さい部品1個の加工をする際、段取りに20分、加工に5分、合計25分を要すると計算した場合は、およ2000円の見積り金額が出てくるでしょう。

でも、実際に加工しているのは5分なので、5分で計算したら300~400円くらいのもんです。

 

つまり、段取り時間が余計な出費分とも考えられるわけですね。

もしも、普段から依頼品とドンピシャのサイズの部品ばかりを加工していたならば、段取り時間が5分とか10分で終わるのかもしれないですから、それだけで見積金額が1000円になったり、数百円になったりもする可能性はあります。

 

小さいサイズの加工品がドンピシャの得意サイズの業者を見つける

自分が欲しい部品のサイズをよく加工している業者を探すのは妥当だと思う見積金額をもらうためには大事なことです。

そこで、まずはインターネットで色々な部品加工業者の情報を見てみることをおススメします。

 

インターネットで検索すると、加工対応サイズが記載されているホームページがたくさん見つかりますので、およそ加工範囲の真ん中くらいのサイズを狙っていきましょう。

具体的な加工サイズを記載していない業者もありますが、その場合は過去事例などの画像が掲載されていれば参考にするしかありません。

 

個人的におススメしたいのは、中国製です。

やっぱり、中国製は平均的に日本製と比べても安いです。

 

加工コストを決めるのは、材料費、光熱費、消耗品費用、人件費、工作機械の償却費などですが、どれをとっても日本よりも中国の方が安いです。

特に近年は、加工難易度が上がっても0.001mmの寸法精度が必要というような超精密部品でない限りは加工業者さえ選び間違いしなければ中国製も高品質になっています。

 

中国製でも全然気にしないというのであれば、選択肢の1つに入れてみてください。

うちの会社でも中国製部品の加工対応をしていますので、相談するところが無いというのであればご一報ください。

info@hirano-s.jp

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