中国の部品加工メーカーと取引をして、できるだけ安く部品調達をしたい。
でも、中国メーカーとの取引通貨は何だろうか?
為替レートのことを考えないと、赤字になる!?
そんな心配は国際取引をするうえで、必ずつきまとうものですよね。
実際、中国の部品加工メーカーと取引する際に、どのような通貨単位を使用しているのかについて紹介します。
中国企業との取引通貨単位は会社どうしで選ぶことができる
中国の部品加工メーカーと取引する場合
- 円
- 元
- USドル
だいたいは、この3つの中から選ぶことになります。
注文を出すのはあなたですから、あなたが支払いをする時にどの通貨単位で支払うか?ということです。
国際取引の場合、まずやらないといけないのはあなたが普段利用している銀行が国際送金に対応しているかどうかを確認することです。
国際送金OKの銀行でしたら、銀行の担当者に国際送金の依頼をすることになる。
送金時に必要になるのは、インボイス(荷物の発送明細、納品書、請求書など)です。
インボイスは中国メーカーが荷物を発送する時に発行しますし、納品書や請求書もメールで送ってきますので心配しなくてもよい。
さて、支払い通貨単位はどうしますか?
ということになりますが、国際送金は日本の銀行が直接、中国メーカーが利用している中国の銀行にお金を振り込むわけではないです。
いくつかの中継銀行(コルレス銀行)を経由して振り込まれるのです。
海外送金手数料が高くなるのは、中継銀行が間に挟まってしまうからで、これを無くすためにリップルなどの暗号通貨が模索されているというわけです。
このあたりの話はここでは割愛しておきます。
話を戻して、中国メーカー側とあなたの間で取引通貨単位をどうするかは自由に決めることができます。
要するに、請求書の金額を「円」でもらうか、「元」でもらうか、「USドル」でもらうかということです。
結構多くの中国部品加工メーカーは、何も言わなければ「円」で見積り、請求をしてくれます。
それよりも通貨が円かドルかの問題以上に、どのエリアに存在する中国企業と取引するかによって送金問題が発生することもありますのでご注意ください。
sponsored linkできることなら「円」で取引しよう
よほどのことが無い限りは、取引通貨単位を「円」にしておくほうが楽です。
何故なら、為替レートのことを気にしなくて済むからです。
例えば、1元=16円の為替レートで見積金額が100元で回答してもらった部品があるとします。
発注をして、納品してもらったら代金を支払わないといけないですよね。
支払う時の為替レートが仮に1元=17円になっていたら、100元の請求なので1,700円を支払わないといけません。
もしも、1元=16円のままだったら1,600円で済むので100円損したような感じになりますね。
USドルでも同じです。
為替レートの変動によって、支払う金額(円)が変化するので取引金額が大きくなる人ほどリスクが大きくなるというわけです。
sponsored linkお互いにフェアな関係性をキープするなら「USドル」で取引もOK
できることなら「円」で取引をする方が楽ですが、よく考えると中国メーカー側としてはリスクがあるわけです。
なので、双方の話し合いによってフェアに取引するという目的でUSドルを使うことはあります。
USドルを採用すれば、元とUSドル、円とUSドルのそれぞれの為替レートを使うので公平ですよね。
見積金額も請求金額もUSドルでもらうことになります。
その場合、常にドル円の為替レートは気にするようにしておきましょう。
金額が大きくなると、ドル円の為替レートが大きく変化している時期はすごい損をすることもあります。
1ドル=103円なら
1,000ドル=103,000円
1ドル=110円なら
1,000ドル=110,000円
7,000円もの差が出てきます。
もっと金額が大きくなると、当然ですけど数万円単位で金額が変動することも・・・
支払いは都度?それとも末締めでもよい?
ところで、支払いって月末締めの翌月末振り込みのような取引ってできるの?という疑問があるかもしれませんので言及しておきます。
部品1つ発送ごとに代金を支払うということは、基本的には行いません。
その理由は、国際送金手数料が半端ないくらい高額になってしまうからです。
国際送金は1回の送金につき手数料がかかります。(送金金額によって手数料は変わる)
なので、毎回毎回、部品が届くたびに送金なんてしていたら中国メーカーを使って安く部品供給してもらう意味が無くなってしまいます。
通常は、最初に取り決めをするのですが、月末締め、翌月末の国際送金が一般的ではないかと思います。
中には、翌々月に送金という会社もあるかもしれませんが、それは中国メーカーと話し合いをしてください。
このように、国際取引で使う通貨単位には決まりがありませんので、双方で取り決めを最初に行います。
また、支払い条件についても同じ。
1つ注意点を挙げるとしたら、取引金額が1万円程度しかないような場合は中国メーカーを使う意味がないのでやめておいたほうがいいです。
というのも、国際送金手数料で利益が吹っ飛ぶから(場合によっては赤字になる)。
日本国内の銀行間だと振込手数料って数百円レベルですが、海外送金の場合は数千円レベルです。
銀行によってこの手数料は異なりますし、取引金額(送金金額)によっても手数料が変わりますので、よく考えて取引するようにしましょう。