ジェネリック医薬品が効かない!?メリット・デメリットとは

Facebook にシェア
Pocket

ジェネリック医薬品、使う人が最近じわじわと増えてきています。

おかげさまで、厚生労働省はガッツポーズしていることでしょうなぁ。

(意味がわからない人は、後で簡単に理由を書いていますので読んでね)

ジェネリック医薬品(後発医薬品)のシェア率(普及率)は全体の3割近くまで伸びてきているのだけれど、その普及率と同じように多くなっているのが

『ジェネリック医薬品が効かないやんけぇぇぇ』

というお困りの声ですね。

はい、その通り・・・じゃないんだけどね、本質的にはね。

今回はジェネリック医薬品が何で効く人と効かない人がいるのか?

なんでそんなに政府はジェネリック医薬品を普及させたがるのか?

この2点について、ジェネリック医薬品のメリット・デメリットの「実は・・・」を書いてみます。

スポンサードリンク

ジェネリック医薬品の意味

ジェネリック医薬品っていう言葉はよく聞くし、後発品とも聞きますが具体的に何?

そんな疑問をまだまだお持ちの方は多いようです。

ぶっちゃけた話、今使っている何かの薬があったとします。

それに対して、薬剤師や医師がジェネリックに変えますか?というような提案をしてきても、別に薬の成分そのものを全く違うものに変えることを提案しているわけではありません。

メーカー違いの同じ薬に変更しませんか?ということです。

1つの薬は1つの会社でしか製造・販売していないということではないのです。

ただ、メーカーごとによって値段が違う。

しかも、あとから販売された同じ薬の方が安い!

でも、何でわざわざ良心的に安い薬を医師や薬剤師は紹介・推奨してくれるのでしょうか?

そこには、日本の医療保険の問題があるからです。

ジェネリック医薬品を政府が普及させたがる理由

b3990c3aea6dd09d5b0bffac6d22c264_s

そもそもだけど、ジェネリックっていう定義を知っておけばすぐに分かるかもしれないことなんですが、薬に使われている有効成分や製造方法、用法容量、効能効果には特許がかけられています。

だから、特許が切れていないうちは、特許を持っている製薬会社しかその薬を製造・販売できないのです。

ところが!

特許には特許権の出願から20年という決まった有効期限を設けられているため、特許が切れると他の製薬会社も同じ成分の薬を製造することができるようになるわけです。

それが何故、政府がジェネリック医薬品の普及を望んでいることの理由になるのか?と言いますと、ジェネリック医薬品のコストが低い(薬代が安い)ため、ジェネリック医薬品が多く使われることによって国の負担する医療費が削減できるからです。

私たちは国民保険とか社会保険に加入していますよね。

その保険があるので、病気やケガで病院を受診しても支払う医療費が一部負担で済んでいるわけです。

医療費の大半は国が代わりに医療機関へ支払っているということ。

もちろん、診察料とか手術代とかもそうですが、薬局でもらう薬代にだって同じく国の負担分があります。

ドラッグストアで市販の風邪薬などを購入する時は関係ありませんよ。

あくまでも、医療機関で発生する支払うべきお金に関することです。

とうことは、やっぱり安いお薬をどんどん国民が使うようにしてくれたら、国もそれだけ負担金額が少なく済むから助かるわぁということです。

近年、政府の動きが活発になったのは、特許が切れる主要な薬が続々と出てきたからであり、昨今に始まったことではありません。

昭和の時代からすでに、ジェネリック医薬品は世の中に存在していたのですから。

ジェネリック医薬品(後発医薬品)は先発医薬品よりも安い!!

じゃあ、なんでジェネリック医薬品が先発医薬品よりも安いんだろうかと疑問に思う方もいるでしょう。

実際に薬局でジェネリック医薬品をもらったことがある方は、お薬代が安くなっていることに気付いたり、薬局の薬剤師さんから教えてもらったりしているかもしれませんね。

患者としても、お薬代が安くなることにメリットを感じると思います。

特に糖尿病とか血圧の薬のように、毎月決まった量のお薬を飲まないといけない人は助かりますね。

場合によっては、1錠あたり10円くらい差額が出ることもありますので、1日3回、1回1錠のお薬だと30日分で900円月々安くなります。

お薬の金額というのは、病院や薬局が変わっても全国一律で同じです。

これは、薬価というものでお薬の値段が統一されているからで、毎年、厚生労働大臣が医薬品の品目ごとに定めています。

薬価基準に記載されているお薬はなんと!1万5000品目を超えます。

医薬品の薬価算定は製薬企業と厚生労働省の検討の掛け合いで決定される

製薬会社は新薬を開発したり、ジェネリック医薬品の薬事承認を得たら、厚生労働省に薬の希望薬価申請を出します。

当然、そこにかかった開発費用とか製造費用などを考慮しながら算定されるわけです(当然、内容は企業秘密)。

企業から提出された希望価格を厚生労働省が吟味検討して、改めて薬価を算定し「この薬価にしなさい!」と通知します。

『えっ!?これじゃあ、費用の回収がしんどいですわぁ。ブーブー!!』

と企業が不服を申し立てた場合は、再度、希望薬価に関する意見書を厚生労働省に提出して再審議してもらいます。

そして、最終的に薬価が決まるのですが、原則として薬事承認を得てから60日以内遅くとも90日以内にこれらの作業は完結させなければいけません。

ジェネリック医薬品が先発医薬品よりもその薬価が低い理由は、この薬価算定をする背景にあるのです。

ジェネリック医薬品が安い理由

医薬品の値段(薬価)は製薬会社の希望価格と厚生労働省の審査の掛け合いで決まるわけですが、何よりも基準として考えなければならないのは、その薬品に対してどれだけの投資金額がかけられたかということです。

一般的に初めて世に出されるお薬の開発費用と年月は膨大なものであり、10年以上、数100億円以上の資金を投じているものも珍しくありません。

有効成分の基礎研究をし、精製方法を開発し、動物実験、そして治験により人への実際の効果を検証していきます。

最終段階あたりでダメになったものだって沢山ある。

新薬(先発医薬品)を開発した会社はそれだけのコストを回収しなければなりませんので、やはりそれなりの単価(薬価)が必要になるのですが、ジェネリック医薬品は特許の切れた医薬品成分を後発組として別の会社が販売するので、配合成分の組み合わせという製造レシピも分かるので、新たに研究しないといけないことはほぼ無くなり、研究開発費用への投資が大幅にカットできます。

だからジェネリック医薬品は低価格で販売できるというわけです。

「安物買いの銭失い」って言葉の心理がどうも私たちの頭の中にはあるようで、ジェネリック医薬品は安いけど効き目が無いよねっていうデメリットを勝手に植えつけている方も多いようです。

しかし、実際は中身は基本的に一緒ということを忘れてはいけません。

”思い込み”というマインドコントロールが薬の効き目を左右していることが実は多いのです。

逆に、本当は効果がない偽薬なのに、何故か効いてしまうというプラセボ効果も実証されていますからね。

ジェネリック医薬品への価格メリットの裏側にあるデメリット

ジェネリック医薬品が低価格で製造できるというメリットの恩恵を受けるのは、私たち患者だけではありません。

当然ですが、研究開発費が省ける分、低コストで薬が作れるのは中小零細の製薬会社にとっても有難いことです。

しかし、デメリットは薄利多売を強いられることと、先発医薬品が出しているラインナップと足並みを揃えないといけないので、製造開発費とは別に想定以上のコストがかかることもあります。

結局、蓋を開けると旨味の少ない事業になるようです。

それでも、そこに勝負をしているのは中小零細と大企業の資金力の差なんでしょうか。

薬を採用する病院サイドとしても、ジェネリック医薬品が規模の小さい中小零細の製薬会社の製品は、大手製薬会社と比べると、どうしても製品の安定供給の面で不安が拭いきれないところがあります。

緊急時に薬が供給されないと困りますからね。

決して、薬効が悪いという評価を病院サイドがしているわけではなく、むしろ推奨しているところも多くなってきています。

包括するとジェネリック医薬品そのものへのメリット・デメリットだけではなく、それらを取り巻く環境に不安や課題が残っているのです。

ちなみに、ジェネリック医薬品の商品名は主に有効成分の成分名が使われ、その成分名(商品名)の後ろに「」で製造メーカー名が入るのが一般的です。

これは、同じ効能効果の薬が多くあると各会社ごとの商品面乱立を招くことになり、医療機関でも非常に管理が煩雑になりやすいためです。

ジェネリック医薬品が効かない!?その理由とは・・・

be805ff5b2718c5c64fbd263e5d9a952_s

薬局で薦められたのでジェネリックに変えてみたものの、効き目が感じられないという相談は私もよく受けました。

やっぱりジェネリックは効かないんやね!って皆さん仰いますが、それはそれで理由があるはずなんです。

そうでなければ、薬事認可は得られないですから。

基本的には有効成分はジェネリックも先発品も同じ

ジェネリック医薬品はあくまでも先発医薬品と同等の薬を他社が製造、販売しているだけで、含まれる有効成分の量も作り方も同じなんです。

剤型が異なることはありますが、基本的に同じ薬。

作り方まで同じのはずであり、生物学的同等性試験というものが義務付けられていることも忘れてはいけない。

生物学的同等性試験というのは、ジェネリック医薬品が先発医薬品と同じ効果を持つ薬ですよ~っていうことを、きちんとデータを取るための試験で、被験者となる健常人に先発医薬品とジェネリック医薬品を投与して、血中濃度の推移などの統計学的に大きな差異がないことを調べます。

それで、ちゃんとOKです!ってパスしたものがジェネリック医薬品として世に出るのです。
なのに、効き目が違うぞ!?と思ってしまうのは2つの原因・理由が考えられるのです。

ジェネリック医薬品の『製造レシピ』は同じでも製造条件が違う

先発医薬品の情報が特許が切れて公開されることで、同じ製造方法でジェネリック医薬品が作られるようになります。

ただ、確かに『製造レシピ』は分かるのですが、全く同じものを作れるわけではありません。

剤型が異なったりもするのですが、製造する機械も製造にかかる時間も有効成分の精製方法もちょこちょこっと異なることもある。

例えば、私たちだって料理本に書かれてある料理のレシピ通りに調理しても、味付けが微妙に変わったり見た目がちょっと違ったりしますよね。

確実にレシピは見ているのにね。

薬の製造も同じことで、細か~い部分の違いが結果的に効果の有無を生んでいる可能性が否めないというところです。

さらには、賦形剤と呼ばれる特に規定のない添加物の違いも影響していると考えられている。

賦形剤とは主に乳糖やデンプンなどの体に影響のないカサ増し用の添加物のことです。

例えば、ある粉薬0.1mgが処方されたとしても、それを0.1mgだけ計って袋に詰めようとしても容量が少なすぎて上手く分包できません。

仮に分包できても飲む時に困ることは間違いないです。

そこで、まず一定量の乳糖を用意して、そこに少量の粉薬を混ぜて体積をカサ増しします。

それを1回分ずつ分包すれば、ある程度均等に飲めますよね。

このように使う添加物を賦形剤と呼び、錠剤にも1錠が小さくなりすぎないようにカサ増しする時に使います。

賦形剤は人体には薬効のない添加物なのですが、人によっては賦形剤の種類や精製された精度の違いによって副作用が出ることもある。

それが、ジェネリック医薬品の副作用と呼ばれるものの1つです。

プラシーボ(プラセボ)効果もあるかもね!

『ジェネリック医薬品は効かない』という思い込みが強い人に出ることのある効果がプラシーボ(プラセボ)効果です。

言い換えると、マインドコントロール、催眠術ですね。

効かない、効かないと思い込むことで、本当は効くはずなのに効かなくなるという不思議な現象。

人間の不思議の1つです。

一種、願掛けとかまじないの世界に通じるところがありますが、思い込みという脳の刺激が薬剤耐性を生んでいるのでしょう。

このプラシーボ(プラセボ)効果を逆手にとって、『これは効く、これは効く』と思い込ませて何の効果もないデンプンを飲ませると、本来飲ませる予定だった薬の効果に似た効果が出るとう結果さえも得られているくらいです。

本当に不思議ですね、私たちの体って。

ジェネリック医薬品を選択するべきか否か?

国の財政的なこと、各家庭の医療費のことを考えると少しでも安く薬代を抑えられるジェネリック医薬品は選択すべきだと言えますが、ジェネリック医薬品のデメリットとして書いたように、メーカーからの安定供給に不安があったり、副作用が出てしまうこともあるので迷いはあります。

他にも、ジェネリック医薬品に変更することで、剤型が少し大きくなったりして先発医薬品と比べて飲みにくくなったりすることもあります。

しかし、とりあえずジェネリックを使ってみよう!ダメなら元に戻せば済む話です。

ジェネリック医薬品を希望しても変更できないケース

病院を受診後、最寄りの薬局に処方箋を渡して薬をもらう時、いくらあなたがジェネリック医薬品を希望しても変更できない場合があります。

処方箋の下の方によくあるのですが、「ジェネリック医薬品への変更不可」の欄に医師のサインやハンコが押してあると、変更できません。

これは薬剤師の判断では無理な範疇であり、どうしてもジェネリック医薬品への変更を望む時には、薬局の薬剤師が直接担当医に疑義照会をすることになります。

疑義照会は薬の用法・容量がおかしいのではないか?とか、他の病院からも同じ薬を実は貰っていることが薬局で判明したとか言う場合に薬剤師が医師に患者に代わって問い合わせをすることです。

まとめ

ジェネリック医薬品が効かないということに対する『実は・・・』について書いてみましたが、お分かり頂けましたでしょうか。

とりあえずは、効果がないだろうという先入観、思い込みをもたずに変更してみることをおススメします。

そうすると、お薬代も安くなるしメリットはあるはずです。

もしも、効き目に不満があったり、服用がしにくい剤型であったりする場合は元に戻してもらえばよいのです。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でフォローしよう!

Facebook にシェア
Pocket

スポンサードリンク




シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

コメント

  1. […]  町工場で働く薬剤師ブログ  2 sharesジェネリック医薬品が効かない!?メリット・デメリットとはhttp://anm7242.net/pingye.sakura.ne.jp/2016/09/24/generic-jituwa/ジェネリック医薬品、使う人 […]